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JRA藤沢和雄厩舎、木村哲也厩舎ら「大苦戦」から反撃へ! 中山不振も、待ちに待った東京開催で買うべき“厩舎・騎手”はコレ!

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JRA藤沢和雄厩舎、木村哲也厩舎ら「大苦戦」から反撃へ! 中山不振も、待ちに待った東京開催で買うべき厩舎・騎手はコレ!の画像1

 先週で1月の中山開催が終了。横山一家や菅原明良騎手がスタートダッシュを決めたが、まだ1勝もできていない騎手や厩舎も多い。その顔ぶれは名門厩舎やベテランジョッキーなど様々。競馬には「月が変わればツキも変わる」といった格言があるが、今週から始まる「東京開催」は、不振に終わった関係者にとって巻き返しを狙う4週間となる。

 今回紹介するのは、1月で未勝利や1勝しかできなかった厩舎・騎手の中から、昨年の傾向を踏まえて「東京開催」で巻き返しが期待できる注目関係者だ。


■調教師・東

・木村哲也

 オーソリティやイクイノックスといった有力馬を抱え、毎年のように年間30勝以上を記録しているが、1月の中山は9戦して未勝利。複勝率44.4%が示す通り善戦はしたが、勝ちきるまでには至らなかった。しかし木村厩舎にとって本命は東京開催だろう。開業した2011年以降、重賞は東京6勝に対し中山は4勝。昨年の東京開催は75戦20勝、中でも芝は52戦15勝で勝率28.8%・連対率46.2%・複勝率59.6%の高数値を記録。一方中山は42戦4勝で勝率9.5%・連対率26.2%・複勝率35.7%となっている。今週は土曜に2頭のみの出走予定だが、来週以降は要チェックだ。


・古賀慎明

 1月の中山は11戦して最高が3着まで。上位人気馬がことごとく結果を出すことができなかった。しかし古賀厩舎にとって東京は得意のコース。昨年は芝ダートと合わせて12勝と中山の4勝と比較して3倍の勝利数だった。昨年全体の勝利数19勝の半分以上が東京でのもの。昨年の初勝利も東京コースだっただけに、今年も目が離せない。開幕週は土日合わせて4頭がスタンバイ。中でもカフェカルマ(土曜東京4R)はかなり期待できそうだ。


・藤沢和雄

 東京コースと言えばやはり藤沢和調教師だ。昨年は東京19勝、中山6勝でその差は3倍以上。出走数も東京108回に対して中山は53回と半分以下、どちらに重きを置いているかは明白といえる。今年1月の中山は10戦して未勝利だったが、やはり東京なら期待値が跳ね上がる。残念ながら今春で定年引退となるが、その最後を飾るべく得意の東京コースに有力馬が用意されているはず。もちろん騎手も渾身の騎乗を見せてくれるに違いない。開幕週は土日合わせて6頭が出走。中でもC.ルメール騎手が騎乗する2頭(土曜4Rワールドコネクター、日曜4Rアルマドラード)は好走必至だろう。


■調教師・西

 栗東所属とはいえ、東京遠征に力を入れている厩舎は少なくない。特に1月が今一つの成績だった厩舎は、この遠征で巻き返しを図るはず。数ある有力厩舎の中でも、以下に挙げる3つの厩舎は注目だ。


・高橋義忠

 昨年東京に遠征した合計25頭で4勝。特に芝コースは勝率23.1%・連対率30.8%と好成績だった。さらに4勝した馬の人気を見ると、4番人気、3番人気、11番人気、7番人気と配当妙味も抜群。ある程度の勝算があっての遠征と思われ、人気薄でも軽視できない厩舎だ。今週は根岸S(G3)にスリーグランドが出走するが、同馬は東京ダート1400mで2勝2着2回と適性は抜群、抑えに一考を。


・村山明

 1月は20戦して1度も馬券圏内に好走できなかったが、東京遠征があれば必見。もともと芝よりもダートで結果を出している厩舎で、東京遠征でも芝よりダートが狙い。昨年は18回東京ダートに遠征し4勝。この勝利数は全競馬場でもっとも多く、勝率も唯一の20%超えであった。また昨年は東京で合計5勝しているが、厩舎の年間勝利数の3分の1にあたる。村山厩舎にとって東京遠征は要チェックといって間違いない。開幕週は土日合わせて2頭が東京ダートに遠征。2頭とも昨年の東京遠征で馬券に絡んでいるだけに、軽視は禁物だ。


・上村洋行

 昨年はJRA年間25勝と飛躍したが、1月はその反動か17戦して未勝利。もともと東京遠征は少なく、昨年は芝ダート合わせて10戦のみ。それでも【2.3.1.4】で勝率20%・連対率50%・複勝率60%は上々の数字だ。これは年間を通じて覚えておくべきだろう。開幕週に遠征はないが、来週以降に押さえておくと思わぬ好配当が飛び込んでくるかもしれない。


 ここまで注目調教師を挙げてきたが、同様に東京開催で爆発が期待できる関東所属騎手を紹介しよう。

■騎手・東

・北村宏司

 1月は45回の騎乗で1勝と出遅れ。かつては年間100勝を記録したが、最近は若手の勢いに押されている感がある。しかし東京開催に入れば注目。昨年は芝で年間10勝をあげたが、そのうち9勝が東京コースでのもの。出走回数は東京も中山も同じ75回だったが、勝利数は9勝と1勝と両極端であった。あと1か月ほどでかつて所属していた藤沢和厩舎が解散となるだけに、同厩舎に騎乗となれば必見。今週は土日合わせて14頭に騎乗するが、調教師部門で紹介した古賀厩舎のカフェカルマ(土曜東京4R)は馬券から外せない。


・田辺裕信

 1月の中山は13回の騎乗にとどまったが、これはコロナに関連した騎乗自粛が影響したもの。中山コースに強いイメージがあるが、2021年東京28勝中山26勝、2020年東京32勝中山25勝、2019年東京41勝中山26勝とここ数年は完全に東京寄りの成績。騎乗数の差も見られるが、それだけ東京開催に力が入っている表れと言えるだろう。今週は土曜のみ東京で9頭に騎乗するが、1~2勝は期待できそうな駒が揃っている。


・丸山元気

 2019年71勝→2020年45勝→2021年26勝と下降線を辿り、今年もスタートダッシュで失敗。1月は38回の騎乗で2着が4度あるも未勝利だった。しかし2021年11勝、2020年11勝と2年連続で10勝以上をあげる東京コース替わりで狙い目が立つ。昨年は26勝中1番人気では5勝のみ。一方で6番人気以下は7勝と人気薄での活躍が目立った。今週は土日合わせて7頭に騎乗するが、ほとんどが人気薄濃厚で目が離せない。


 なお余談ではあるが、調教師や騎手以外にも東京開催向きの馬主も存在する。中でも下記に挙げるのは、特に東京開催でレース数が増え、さらに好成績をあげている注目馬主だ。ぜひ馬券の参考にしていただきたい。


■馬主

・猪熊広次

 東京馬主協会に所属するご当地馬主。昨年東京芝コースで5勝をあげ、勝率38.5%・連対率46.2%・複勝率53.8%と好成績を記録。関西馬でも東京遠征で結果を出しており、今年も同様のパターンが見られそうだ。


・北所直人

 こちらも東京馬主協会に所属するご当地馬主。昨年東京の芝で18戦2勝、中山は8戦0勝と東京勝負の傾向が見え見え。特徴として下級条件戦で4番人気以内ならかなりの好成績なので、覚えておいてほしい。


・島川隆哉

 トーセンでお馴染み。昨年は東京で7勝と競馬場別勝利数はダントツ。1月は1勝のみだったが東京開催で注目。

(文=仙谷コウタ)

<著者プロフィール>
初競馬は父親に連れていかれた大井競馬。学生時代から東京競馬場に通い、最初に的中させた重賞はセンゴクシルバーが勝ったダイヤモンドS(G3)。卒業後は出版社のアルバイトを経て競馬雑誌の編集、編集長も歴任。その後テレビやラジオの競馬番組制作にも携わり、多くの人脈を構築する。今はフリーで活動する傍ら、雑誌時代の分析力と人脈を活かし独自の視点でレースの分析を行っている。座右の銘は「万馬券以外は元返し」。

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