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JRA C.ルメールを超える「1月に弱い男」!? 今年48戦「連対ゼロ」も、根岸S(G3)で5年前のリベンジチャンス到来!

JRA C.ルメールを超える「1月に弱い男」!? 今年48戦「連対ゼロ」も、根岸S(G3)で5年前のリベンジチャンス到来!の画像1
津村明秀騎手

 今週末から今年初めての東京開催がスタート。30日のメインはフェブラリーS(G1)の前哨戦、根岸S(G3)が行われる。

 27日現在の『netkeiba.com』の予想オッズで、3番人気に支持されているのがタガノビューティー(牡5歳、栗東・西園正都厩舎)だ。重賞未勝利ながら、東京コースで行われたオアシスS(L)と欅S(OP)を勝利した実績が光る。

 鞍上は近8走続けて手綱を取ってきた主戦の石橋脩騎手に替わって、テン乗りの津村明秀騎手が務める。根岸Sには過去2回(06年、20年)騎乗し、いずれも5着以下に敗れているが、津村騎手にとって苦い思い出になっているのは、騎乗できなかった2017年かもしれない。

 遡ること5年前。それまで3戦連続で騎乗し、いずれも人気以上の着順に導いたカフジテイクが、その年の根岸Sで1番人気の支持を集めた。ところが、その鞍上を務めたのは初騎乗となる福永祐一騎手だった。

 いつも通りスタートは遅く、後方からの競馬となったカフジテイクだったが、直線で14頭をごぼう抜き。見事に福永騎手が一発回答を果たした。

 続くフェブラリーSにも同コンビで臨むはずだったが、福永騎手が落馬負傷のため騎乗できず。そこで起用されたのが、一度は降板の憂き目にあった津村騎手だった。

 カフジテイクは“鞍上不安”もささやかれるなか、根岸Sの勝ちっぷりが評価され1番人気に支持された。しかし、スタートが悪く、またも後方からの競馬。後方でじっくり脚をため、上がり最速の末脚を駆使して大外を追い込んだが、勝ったゴールドドリームに0秒1差届かずの3着に敗れた。

 津村騎手はG1初制覇の大きなチャンスを生かせず。その後はカフジテイクの鞍上は福永騎手に戻った。そんな5年前の苦い思い出を胸に、今年は有力馬の1頭タガノビューティーで代打起用に応えたいところだろう。

 しかし、津村騎手は昨年末から極度の不振に陥っている。

 12月25日を最後に1か月以上も白星から遠ざかり、今年に入ってからは48回の騎乗機会で3着は7度あるが、連対は一度もない。今年30回以上騎乗機会がある50人の騎手の中で、連対がないのは津村騎手と30戦連対なしの丸田恭介騎手の2人だけである。

 もともと津村騎手は極寒期の1月は1年で最も苦手としている時期でもある。以下の通り、通算の月別成績を見ても、1月は飛び抜けて成績が悪い。

【津村明秀騎手通算月別成績】
1月 839戦26勝(勝率3.1%)
2月 695戦37勝(勝率5.3%)
3月 801戦37勝(勝率4.6%)
4月 847戦50勝(勝率5.9%)
5月 784戦50勝(勝率6.4%)
6月 734戦41勝(勝率5.2%)
7月 891戦46勝(勝率5.2%)
8月 897戦46勝(勝率5.1%)
9月 776戦54勝(勝率7.0%)
10月 829戦56勝(勝率6.8%)
11月 888戦56勝(勝率6.3%)
12月 886戦41勝(勝率4.6%)

 1月の勝率は3.1%と圧倒的に低く、悪い意味で寒さを苦手とするC.ルメール騎手以上の苦戦ぶりだ。

 5年前は有力馬のカフジテイクを奪われる立場だった津村騎手。今回は逆に大きなチャンスが急遽舞い込んだ。過去の悔しさを晴らすことはできるだろうか。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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