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JRA 種付料No.1エピファネイアに「新たな疑惑」が浮上!? エフフォーリア・デアリングタクト輩出も今年が「試金石の一年」となるワケ

JRA 種付料No.1エピファネイアに「新たな疑惑」が浮上!? エフフォーリア・デアリングタクト輩出も今年が「試金石の一年」となるワケの画像1
アーモンドアイ

 1月もまもなく終わろうとしているが、サラブレッドにとっては今月以降、お産シーズン真っ只中となる。

 先日も、一昨年現役を引退したアーモンドアイが、無事に初仔を出産したことが話題となった。G1で史上初の9冠を成し遂げた女傑のはじめてのお相手には、エピファネイアが選ばれた。

 エピファネイアと言えば、今最も注目されている種牡馬の一頭である。初年度産駒のデアリングタクトがいきなり無敗の三冠牝馬になったかと思えば、次年度産駒のエフフォーリアがこれまた大活躍。エフフォーリアは2021年のJRA年度代表馬にも選出された。

 種付け料の推移にも、エピファネイアに対する期待の高さが表れている。種牡馬としてデビューした初年の2016年から、2019年までは種付け料は250万円だった。2020年に500万円、2021年には1000万円と倍増していたが、なんと今年は1800万円。

 ロードカナロアやキズナ、また今年種牡馬デビューを果たすコントレイルなど錚々たる面々をおさえて、2022年の種付け料ランキングでは国内トップに立った。

 だが、種牡馬として向かうところ敵なしにも見えるエビファネイアに、ある疑惑が囁かれはじめていることもまた事実だ。

 産駒が全体的に「早熟傾向」なのではないかと言う疑念である。

 エピファネイア産駒の中で古馬4歳以上に限ると、ここまでの全レース対象の勝率は4.5%で単勝回収値は11円であった。牝馬に限定するとさらに低く、勝率わずか1.5%、単勝回収値3円という数値である。

 現5歳が初年度産駒のため、対象となるレース数はそれぞれ全体が143、牝馬に限定すると65とサンプル数が決して充分とは言えない面はある。それにしても、これらの数値の元となっている馬が新馬戦や未勝利戦を勝ち上がって現役を続行してきたことを思えば、物足りなく感じてしまうこともまた事実だ。

 エピファネイア産駒というと、重賞で勝ち星を量産しているイメージを持つ人も多いはず。しかし、意外にも古馬の重賞制覇は1度だけで、昨年のアリストテレスのAJCC(G2)勝ちが今のところ最初で最後だ。

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オーソクレース

 先週のAJCCでは、同じエピファネイア産駒であるオーソクレースが単勝2.0倍の1番人気に推されながら着外に敗れたことも、「早熟疑惑」を増幅させる一因となった可能性がある。

 鞍上のC.ルメール騎手は「馬体重がプラス10キロで、少し太かったようです」と、体重を敗因としていたが、額面通りに受け取れない人も多かったようだ。「エピファネイア産駒は2、3歳は強くても、古馬になっての成長力はどうなのか」などの声がSNS等で上がってしまう結果となった。

 父エピファネイア自身の現役時代はどうだったのか。ジャパンC(G1)こそ圧勝したが、古馬になっての6戦(海外2戦含む)は着外が4回と、こちらも見方によってはやや早熟気味と言えなくもない。

 徐々に強まっていく早熟説の声と反比例するかのように、年々高まっていく種付け料。例え早熟傾向の可能性があっても、早期に競走馬として完成形に近づき、クラシックで好成績を残せるサラブレッドが今の時代には求められている、と見ることもできるかもしれない。

 エフフォーリアも、今年から古馬として戦っていくことになる。1歳年上のデアリングタクトは現在故障で長期離脱中であるが、今年無事に復帰できればこちらも古馬としては自身初の勝利に期待がかかるところだ。看板馬達が、あっさりと「早熟疑惑」を一掃するような走りを見せてくれるだろうか。楽しみに待ちたい。

(文=大井ふみ)

<著者プロフィール>
競馬にハマって3、4年。周りの女性陣に布教活動を試みるもうまくいかず、おじさんの競馬仲間だけが増えていく。大井競馬場でビール片手にナイター観戦にいそしんでいたが、最近はそれすら叶わず自宅観戦の日々。

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