JRAフェブラリーS(G1)鉄の掟でソダシ、ソリストサンダーも脱落、攻略の「抜け道」を知らないと損? 大混戦がたったの「5頭立て」に早変わり!
20日に東京競馬場で開催されるフェブラリーS(G1)だが、昨年のチャンピオンズC(G1)覇者テーオーケインズ、2着チュウワウィザードは、2頭揃ってサウジC(G1)を選択。その影響もあって、トップ級が不在の今年は多彩なメンバーが揃ったものの、レースについては、とてもハイレベルとは言い難い。
白毛のアイドル・ソダシの参戦が目玉となるが、初ダートとなった昨年のチャンピオンズCは、スローの単騎逃げと恵まれた展開にもかかわらず、見せ場も作れずに惨敗。血統的にダートをこなせる背景はあるものの、秋華賞(G1)あたりから顔を出し始めた気持ちの問題も気になる。メンタル面に半信半疑の状況で飛びつくには、人気馬だけにリスクが大きい。
そして、もう1頭の牝馬テオレーマにしても、C.ルメール騎手が騎乗することもあり、穴人気しそうだが、これら牝馬2頭にとって厄介なのは、過去のフェブラリーSの歴史である。牝馬の優勝馬は、G2時代に制した砂の女王ホクトベガしかおらず、G1昇格後の好走例は、2着のゴールドティアラ、3着のトゥザヴィクトリー、ファストフレンドの3頭しかいない。
そこで、これらのデータを踏まえて、確認した対象は25年間。数年ならまだしもこれだけ続いたなら、“鉄の掟”といっても過言でもないだろう。1997年からG1に昇格して以降のフェブラリーSにおける決定打となっているのが、出走馬の年齢だ。
昨年を含むこの期間内の開催で、勝ち馬の年齢的な内訳は4歳馬9勝、5歳馬11勝、6歳5勝の計25勝。これに対し、7歳以上の馬については、2着3着まであっても1着はなし。
つまり、「7歳以上は黙って消し」という結論なのだ。
これが通常のG1なら高齢馬の割合は、大したものではないのだが、芝馬に比して息の長い活躍をするダートだと話は別。ほぼ毎回似たような顔触れが集まり、老人たちの同窓会のようなメンバーだけに、効果はてきめんだった。一覧にしてみたので、以下をご覧いただきたい。
■今年のフェブラリーSで7歳以上の高齢出走馬
アルクトス 牡7歳
インティ 牡8歳
エアスピネル 牡9歳
ケイティブレイブ 牡9歳
サンライズノヴァ 牡8歳
スワーヴアラミス 牡7歳
ソリストサンダー 牡7歳
タイムフライヤー 牡7歳
ダイワキャグニー 騙8歳
(五十音順)
いかにダートの世代交代が停滞しているかがわかる面々だ。16頭立てのレースで既に9頭が引っ掛かってしまった。さらに先述した牝馬が勝てないデータを加えると11頭が対象外となる。
ソダシ 牝4歳
テオレーマ 牝6歳
ちなみに生き残った馬は以下。
カフェファラオ 牡5歳
サンライズホープ 牡5歳
テイエムサウスダン 牡5歳
ミューチャリー 牡6歳
レッドルゼル 牡6歳
雑な説明をしていることは百も承知とはいえ、年齢と性別という非常にシンプルなフィルターだからこそ意味もある。賛否両論あるだろうが、少なくとも過去25年間で通用してきた歴史が後を推してくれるはず。
ではなぜあくまで勝ち馬に拘ったのか。その理由として強調したいのは、フェブラリーSがWIN5対象レースの最終関門であるからに他ならない。
馬券的には、2着や3着に食い込む可能性のある高齢馬に警戒する必要があるものの、1着を当てるWIN5なら役に立つと考えた。これといって抜けた馬がおらず、超難関のレースだけに、頭の片隅にでも入れていただければ幸いである。
(文=黒井零)
<著者プロフィール>
1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。
PICK UP
Ranking
23:30更新- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- JRA「一寸先は闇」のような勢力図の激変…注目集めた若手同期の明と暗、あの「お騒がせ騎手」が佐々木大輔に続くブレイク?
- “ルメール依存症”が日本ダービーにも影響?春のG1シーズンで思わぬ誤算…「28連敗」の敏腕トレーナーに試練のトライアル
- 【天皇賞・春】関東クラシック馬タスティエーラ、ドゥレッツァVS関西テーオーロイヤル、ディープボンドら最強ステイヤー軍団。激戦の鍵を握る“第3の刺客!?”
- 本命馬が出遅れたら「自分の勘を疑うべき」なのはなぜか?キャプテン渡辺が考える「今日はダメだサイン」2つ【徒然なる神のくず競馬トーク】
- 【天皇賞・春】菱田裕二「師弟コンビ」で悲願の初G1制覇へ! 川田将雅、C.ルメール不在もチャンス、「勝率5割」のデータが人馬を後押し
- 【チャンピオンズマイル(G1)展望】海外転戦“5億円ホース”が世界最強ゴールデンシックスティに挑戦!昨年のNHKマイルC覇者が道悪で急浮上?
- 【天皇賞・春】横山典弘「前ポツン」にファンは狂喜乱舞? 20年前の逃亡劇再現あるか……マテンロウレオ陣営も不気味なコメント
- C.ルメール「ダービーは絶対大丈夫」復帰いよいよ秒読み! ドウデュース武豊と同じく騎乗数セーブ予想も…春G1で復活インタビューとなるか
- 【青葉賞】武豊「ダービーに出さないといけない」キタサンブラック弟シュガークン出陣! 相性抜群レース完勝も、本番に不安材料?
関連記事
JRA横山典弘「ポツン騎乗」誕生にも関係!? 「18馬身差」から始まった砂の女王伝説、フェブラリーS(G1)唯一の牝馬優勝馬の悲劇的結末
JRAインティで参戦の武豊も「ハッとした」16年前のフェブラリーS(G1)、引退した名伯楽が取った驚きの選択とは
JRAオーナーの指示「ガン無視」が生んだ最低人気の衝撃V! フェブラリーS(G1)人気薄だからこそ怖い「重の鬼」
JRA「格差11倍」で風前の灯火……テーオーケインズ、チュウワウィザードも興味なし、G2降格も他人事ではないフェブラリーS(G1)の危機的状況
JRA 今年最初のG1注目は王者テーオーケインズのトレーナーが送り出す「第二の矢」!? フェブラリーS(G1)で史上2人目の偉業達成なるか