JRA女性騎手2人の「猛アタック」に岩田望来タジタジ!? “女難続き”に為す術なしの赤っ恥…当事者も「過怠金」の痛み分け
12日、中京競馬場で行われた8R(3歳上・1勝クラス)を制したのは、幸英明騎手が騎乗した6番人気のワイドレッジャドロ。道中の出入りが激しかった展開を抜け出した幸騎手の冷静な手綱捌きも光った。
その一方、4番人気ダノンフューチャーとコンビを組んだ岩田望来騎手は、いいところなく12着に大敗。レースを観たファンの一部からは「1レースで何回ミスをすれば気が済むのか」といった厳しい声も出たほどだった。
13頭立てで行われたダートの1900m戦。スタートで躓く想定外のアクシデントに見舞われたものの、岩田望騎手もそこはうまくリカバリー。中団の最内へと潜り込むことに成功した。
ハナに立ったサンライズシトラスは単勝万馬券の13番人気という超人気薄。前半1000m通過が63秒6のスローに落ち着いたこともあり、前の馬がバテたところを最短距離からロスなく抜け出せば、勝利を掴めるチャンスがあったかもしれない。
しかし、積極策を避けた岩田望騎手がポジションを下げている間に、スローを嫌った岡田祥嗣騎手のエイカイファントムが外から一気に捲くって先頭を奪う奇襲を敢行。これをきっかけに、道中の流れは一気に慌ただしくなった。
“女難続き”に為す術なしの赤っ恥
後方で待機していた組も外から次々と先団を追ったことで馬群が凝縮し、インで動かなかったダノンフューチャーは進路を外に求める展開に……。
3、4コーナーにかけてパートナーを外へと誘導しようとした岩田望騎手だったが、そこへ襲い掛かったのは今村聖奈騎手の操るクラップサンダーだ。外を狙うダノンフューチャーの進路を遮る格好で追い上げた。
ただでさえ、戦意喪失したかのように伸びを欠いたところに追い打ちを掛けたのが、藤田菜七子騎手が騎乗していたレイメイ。こちらはダノンフューチャーよりさらに内にいたものの、失速したライバルの前を横切って外へ出すことに成功した。
女性騎手から立て続けに斜行されたこともあり、被害を受けた岩田望騎手はそのままズルズルと後退してしまう。対照的に今村騎手は3着、藤田騎手も10番人気馬で2着に食い込む大健闘。全国リーディングで2位に健闘している若手の有望株も、2人の気迫に圧倒されてしまったか。
裁決の結果、今村騎手と藤田騎手どちらもダノンフューチャーに対する斜行で1万円の過怠金を科されたことは褒められたものではない。とはいえ、どっちつかずに終わった岩田望騎手との勝負に懸ける気持ちの違いが如実に表れた明暗のようにも思われる。
未勝利に終わった日曜中京で苦戦を強いられた息子に対し、同日の東京メイン・エプソムC(G3)で伏兵ノースブリッジを好騎乗で勝利へ導いた岩田康誠騎手。名手と呼ばれる父の域まで追いつくには、まだまだ時間が掛かりそうだ。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
PICK UP
Ranking
11:30更新- “ルメール依存症”が日本ダービーにも影響?春のG1シーズンで思わぬ誤算…「28連敗」の敏腕トレーナーに試練のトライアル
- 【天皇賞・春】関東クラシック馬タスティエーラ、ドゥレッツァVS関西テーオーロイヤル、ディープボンドら最強ステイヤー軍団。激戦の鍵を握る“第3の刺客!?”
- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- 【天皇賞・春】横山典弘「前ポツン」にファンは狂喜乱舞? 20年前の逃亡劇再現あるか……マテンロウレオ陣営も不気味なコメント
- JRA「一寸先は闇」のような勢力図の激変…注目集めた若手同期の明と暗、あの「お騒がせ騎手」が佐々木大輔に続くブレイク?
- 【天皇賞・春】菱田裕二「師弟コンビ」で悲願の初G1制覇へ! 川田将雅、C.ルメール不在もチャンス、「勝率5割」のデータが人馬を後押し
- C.ルメール「ダービーは絶対大丈夫」復帰いよいよ秒読み! ドウデュース武豊と同じく騎乗数セーブ予想も…春G1で復活インタビューとなるか
- 本命馬が出遅れたら「自分の勘を疑うべき」なのはなぜか?キャプテン渡辺が考える「今日はダメだサイン」2つ【徒然なる神のくず競馬トーク】
- 【天皇賞・春(G1)】武豊×ドウデュースの復活勝利も霞むC.ルメールの神騎乗! 「死枠」克服を完璧に読み切った古馬王道路線の鬼が降臨
関連記事
JRA過酷な「生存競争」で若手騎手の勢力図が激変!? デビュー半年で「油断騎乗疑惑」2度のお騒がせ男も大変身…いま買える騎手、買えない騎手は誰?
JRA 「期待ハズレ」D.レーンが直面した2年前とは異なる違和感、名手をも阻む若きサムライが「立場逆転」に成功
JRAマイラーズC(G2)「2戦連続レコード勝ち」の大器が岩田望来と新コンビ! ハイレベル現4歳マイル戦線の「元・エース」が復活を期す!
JRA春G1で3連勝中の「トレンド」に該当! 皐月賞馬輩出の中山巧者一族、エフフォーリアと同じ父を持つ絶好の「穴候補」はこれ
JRAリーディング首位・川田将雅との差は「10」…「鬼の居ぬ間」にプレッシャーをかけたい2位・岩田望来、最大の敵は父・岩田康誠!?