
JRA日本ダービー(G1)3着アスクビクターモア妹が武豊騎手でデビュー! サイレンススズカ「コンビ」が描く新たな夢

「ケガで騎手をやめてから、一所懸命勉強を頑張っていた姿を知っているだけに、心からおめでとうを言いたいですね」(武豊公式ホームページより)
アスクビクターモア妹が武豊騎手でデビュー!
あれから5年、盟友と大きな夢を見る時が来たのかもしれない。13日、札幌競馬場で行われる新馬戦(芝1500m)でシャルラハロート(牝2歳、栗東・上村洋行厩舎)が、武豊騎手とのコンビでデビューを迎える。
兄に今春の弥生賞ディープインパクト記念(G2)を勝ち、日本ダービー(G1)でも3着に善戦したアスクビクターモアを持つ良血馬。だが、兄の父がディープインパクトであることに対して、妹はダイワメジャー産駒。1500mでデビューするように、今後はマイルが主戦場になりそうだ。
「追い切りでそこまで目立った時計は出ていませんが、入念に乗りこまれているのでデビュー戦から期待できると思います。ダイワメジャー産駒ということで、兄のように距離をこなすことはできないかもしれませんが、姉のケマー(父Danehill Dancer)は欧州でマイルG1を2勝するなどの名マイラー。タイプ的には、姉に近いかもしれません。
母父がRainbow Questという欧州血統が特徴ですが、過去のダイワメジャー産駒にもレシステンシアやメジャーエンブレム(共に阪神ジュベナイルF勝利)、シゲルピンクダイヤ(桜花賞2着)といった成功例もありますし、来年の桜花賞(G1)やNHKマイルC(G1)を意識できるようなレースを期待したいですね」(競馬誌ライター)
シャルラハロートを管理する上村洋行調教師といえば、騎手時代の活躍を記憶しているファンも多いはずだ。
G1勝利こそスリープレスナイトのスプリンターズS(G1)だけだが、デビューイヤーに40勝して新人王を獲得するなど早くから活躍。3年目の日本ダービー(G1)では2番人気のナムラコクオーに騎乗したものの、三冠馬ナリタブライアンに歯が立たなかったことは名シーンの1つだ。
また、デビュー3年以内で100勝を達成した騎手は武豊騎手や福永祐騎手、川田将雅騎手など数名しかいないが「デビュー3年以内でも100勝以上の騎手は減量されない」というJRAの規則に初めて対象となった騎手としても有名である。
そんなエリート街道を歩んでいた上村騎手だったが、眼の病気を患ってしまい徐々に成績が低迷……。4度の手術を経て回復には至ったものの2014年に志半ばで騎手を引退し、調教師になる決意を固めた。
自身のブログでは、調教師になるべく「現役を引退してからというものの、調教の合間に厩舎で勉強、家に帰ってからも勉強の日々」だったと振り返り、毎日約8時間は机に向かっているなど努力を重ねていたという。2017年に調教師試験をパスした際は、武豊騎手も「(合格者に)上村洋行君の名前があったのはうれしかった」と公式ホームページで名前を挙げて喜びを綴っている。
上村騎手と武豊騎手といえば、非業の最期を遂げるサイレンススズカのストーリーがあまりに有名だ。詳細はここでは割愛させていただくが、良血馬シャルラハロートが2人に新たな夢を抱かせるような活躍をすることを楽しみに待ちたい。
PICK UP
Ranking
5:30更新JRA宝塚記念(G1)横山典弘「息子愛」でタイトルホルダー救った!? 好アシストに陣営からも感謝の声、横山和生が「最大のピンチ」を脱した裏側
「最強マイラー」に降りかかった予想外の火の粉…「名義貸し」の発覚したオーナーは馬主資格をはく奪、不運の名馬トロットサンダー【競馬クロニクル 第41回】
武豊「スキャンダル」「ケガ」など揺れに揺れた2017年。弟・幸四郎騎手「引退」から小浦愛「不倫疑惑」、そしてキタサンブラック「大団円」までをプレイバック!
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA今村聖奈「大ブレイク」の陰で悲痛な叫び。「何のために騎手になったのか」乗鞍激減、レース開催日に”お留守番”続出
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!