
岩田望来×インゼル「期待馬」1番人気ブービー敗退…

7日、新潟競馬場の5Rに行われた2歳新馬は、12番人気の伏兵ムーンスカイが直線早め先頭から押し切って優勝。2、3着にも人気薄が入り、3連単は36万円を超える波乱の決着となった。
ムーンスカイの手綱を執った今村聖奈騎手はレース後、「減量を生かして前々で競馬をしようと思っていた。真面目な馬で最後まで一生懸命走ってくれました」と、プラン通りの展開であったことを回顧。
なお、同ジョッキーはこれが中央・地方合わせて通算26勝目。G1に騎乗可能となる31勝まで、この時点であと5とした。このペースで行くようであれば、秋にはG1初騎乗も実現するかもしれない。
「期待馬」1番人気ブービー敗退…
その一方で、1番人気に推されていた岩田望来騎手のフォミルマジック(牝2歳、栗東・藤原英昭厩舎)は、中団を追走するもラスト失速。16頭立てでまさかのブービー15着に大敗した。
同馬は、キーファーズの松島正昭代表が新たに設立したクラブ法人・インゼルサラブレッドクラブにおいて、一口7.8万円×450口の総額3900万円で募集がかけられた期待の1頭だ。
父は日本生まれのディープインパクト産駒で、2018年の英国2000ギニー(G1)を制したサクソンウォリアー。19年からクールモアスタッドで種牡馬生活に入り、現2歳世代が初年度産駒となるが、JRAではまだ1頭も勝ち上がっていない。
そのためインゼルはレース前日、Twitterの公式アカウントに「サクソンウォリアー産駒日本初勝利を目指します!ご声援の程宜しくお願い申し上げます!」と、期待を込めたツイートを投稿していた。
芝1600mで争われた一戦。フォミルマジックは1枠2番から無難にスタートを切ると、向正面では7、8番手のインを追走。3~4コーナーも内々を回って最後の直線へと向かう。
直線に入るとやや外目に持ち出して追われ始めたが、伸び脚はほとんど見られずに後退……。前との差はみるみる開いていき、ゴール前ではブービーまで沈んでいた。
1番人気馬のよもやの惨敗にSNSやネット掲示板にはレース後、「全く見せ場がなかったな」「どうしちゃったんだろう」「これは立て直しが必要かも」など、当惑する声が多く上がったのも当然だろう。
また、先述したインゼルの公式Twitterアカウントはレース終了から約1時間後、「フォミルマジックは15着でした。皆様応援ありがとうございました」とのツイートを発信している。
「4コーナーを回り終えるあたりまでは悪くないように見えたのですが、最後の直線に入って追われてからが案外でしたね。父は欧州のタフな芝で活躍したサクソンウォリアーなだけに、週中の雨もほどんど気にならないと思ったのですが……」(競馬誌ライター)
フォミルマジックは調教でもそれなりに動いていたようだが、実戦では追われると口向きがやや悪いようにも見えた。4月生まれということもあり、馬がまだ幼ないのかもしれない。次戦以降での変わり身に期待したいところだ。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
PICK UP
Ranking
23:30更新「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
- 田辺裕信「2歳新馬」お断り!? 未だ騎乗ゼロに隠された真意
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 武豊命名「5爺」に激震走るナンバー3の卒業…有馬記念でメジロマックイーンを撃破、迫られる「欠員補充」の最有力候補とは
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬