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JRA未完の大器ドゥラドーレス「逆襲」へ必勝態勢!「新パートナー」は昨年ソーヴァリアントを導いたあのジョッキー

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ドゥラドーレス 撮影:Ruriko.I

 秋の大舞台挑戦へ、もう負けられない。14日、札幌競馬場で行われる藻岩山特別(2勝クラス)に大器ドゥラドーレス(牡3歳、美浦・宮田敬介厩舎)が登場する。

 今年1月のセントポーリア賞(1勝クラス)を3馬身差で完勝し、デビュー2連勝を決めた際はクラシック候補の筆頭格にも挙げられたドゥラドーレス。だが、1番人気を背負った毎日杯(G3)でスムーズな競馬ができず3着……。

 鞍上の戸崎圭太騎手が「馬群を捌けずに追い出しが遅れました。人気に応えられず、申し訳ありませんでした」と謝罪したものの、陣営の判断もあって春のクラシック挑戦は見送りとなった。

 だからこそ、仕切り直しの一戦となった前走のホンコンジョッキークラブT(2勝クラス)は必勝を期したレースだった。

 しかし、7頭立ての少頭数ということもあって1000m通過が63.6秒の超スローペース。中団にいたドゥラドーレスは上がり最速となる33.0秒の末脚を繰り出すも、前の馬が止まらず3着と手痛い敗戦を喫してしまった。

「クラシック開幕前にはジオグリフやドウデュース、イクイノックスらと並んでクラシックの有力候補に挙げられていた馬。前走も単勝1.2倍という圧倒的な支持を集めていましたし、本来ならこんなところ(2勝クラス)にいる馬ではないと思います。

ただ、ここ2戦の敗戦を『ただ運が悪い』という理由だけで片付けるのも、どうかと思いますね。というのもドゥラドーレスには明らかな気性面の課題があって、それがずっと不完全燃焼の内容につながっています。それこそスムーズに競馬できたのはデビュー戦くらいじゃないでしょうか」(競馬記者)

 記者が話す通り、必勝を期した前走のホンコンJCTも課題のスタートで後手を踏むと、その後はずっと前に行きたがり、鞍上の福永祐一騎手も抑えるのに一苦労といった感じだった。

「前走の敗因は確かに超スローペースに尽きますが、言ってしまえば気性面に課題があるからこそ、折り合いに専念しなければならなかった結果。馬の行く気に任せて、勝ちに行くこともできると思いますが、戸崎騎手も福永騎手も先を見据えて折り合うことを教えながらレースをしている印象でした。競馬を教えながら勝ち上がっていくことが理想ですが、この馬の場合、それがどうも上手くいっていない感じです」(同)

ドゥラドーレスの「新パートナー」は…

 とはいえクラシック最終戦の菊花賞(G1)を始めとした秋の大舞台を見据えれば、今回はいよいよ負けられない一戦になる。

 ドゥラドーレスが挑む藻岩山特別といえば昨年、同じようにクラシック候補といわれた3歳馬のソーヴァリアントが3馬身半差で圧勝し、秋にはセントライト記念(G2)2着、チャレンジC(G3)で重賞初制覇と大きく飛躍したレースだ。

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横山武史騎手

「今回は、昨年のソーヴァリアントを勝利に導いた横山武史騎手が騎乗します。初コンビになりますが、戸崎騎手や福永騎手に比べれば、良くも悪くもしっかり勝ちに行くジョッキー。先を見据えた育成も大事ですが、そろそろ賞金を加算しておきたいので、そういう意味ではうってつけの人選ではないでしょうか。ここ2戦、チグハグな競馬で連敗してしまっているだけに鬱憤を晴らすような勝利が見たいですね」(別の記者)

 ドゥラドーレスを管理する宮田厩舎といえばつい先日、未完の大器と言われたグレートマジシャンが志半ばで他界したばかり。1つ年下の大器の覚醒は、厩舎に新たな希望と活気を与えるはずだ。

 

大村克之

大村克之

稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

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