
菊花賞(G1)出走ラインじわり上昇…ジャックドール弟ら「除外危機」に直面も

エフフォーリアやシャフリヤールがいなかった昨年に続き、今年の菊花賞(G1)も少し小粒なメンバーとなりそうだ。
皐月賞(G1)を制したジオグリフは天皇賞・秋(G1)を目標に、日本ダービー馬のドウデュースは凱旋門賞(仏G1)を目標に調整が進められている。さらに両レースで2着に入ったイクイノックスも天皇賞・秋での始動を予定。つまり今年の菊花賞は、春の二冠レースで連対した馬が不在となるわけだが、逆に言えば、例年以上に多くの馬にチャンスがあると考えてもいいだろう。
現時点で中心視されているのは、ダービー3着のアスクビクターモアと同5着のプラダリアか。ただし両馬ともパンチ力不足な点は否めない。一方で、春のクラシックには参戦できなかったものの、春以降の自己条件戦で結果を残した上がり馬も少なくない。
強いて名前を3頭挙げるとすれば、ドゥラメンテ産駒でジャックドールの半弟ディナースタ、同じくドゥラメンテ産駒のドゥラドーレス、そしてハーツクライ産駒のセレシオンがこれに該当する。

3頭はいずれも8月のローカルで2勝クラスを勝ち上がっているが、ディナースタとセレシオンは菊花賞直行が濃厚。もう1頭のドゥラドーレスもトライアルを挟むか直行の2択という状況だ。
2勝クラス勝ちでも菊花賞出走は間違いないか…
春のクラシック上位組がそろって回避するため、2勝クラス勝ちの収得賞金1500万円組でも菊花賞出走は間違いないか……。そう思って調べてみたところ、実際は抽選になる可能性が高そうだ。
「近年は毎年のように春のクラシック上位陣の回避が相次ぎ“寂しいレース”の印象がある菊花賞ですが、実は2006年以降ずっとフルゲートで行われているなど、決して人気がないレースではありません。現状、中には出否が未定の馬もいますが、菊花賞に駒を進めそうな収得賞金1500万円超の馬が12頭ほどいます。フルゲートは18頭なので、残り6頭が出走可能ということになります。
1500万円組の中で、名前が挙がった3頭以外に菊花賞を狙っていそうなのはヴェローナシチー、ボルドグフーシュ、ブラックブロッサムなど。編集部調べでは現時点で7分の6の抽選となりそうです。
ただ、この中には菊花賞トライアルに出走する馬もいますし、1勝クラス勝ちの収得賞金900万円組の馬もトライアルで権利獲りを狙っています。神戸新聞杯(G2)とセントライト記念(G2)の結果次第ですが、菊花賞のボーダーラインは上がることはあっても下がることはないでしょう」(競馬誌ライター)
900万円組の中にはボーンディスウェイやサトノヘリオスなどクラシック経験馬に加え、ローシャムパーク、ガイアフォースなどの素質馬もスタンバイ。これらの馬がトライアルで好走すれば、ボーダーラインが急上昇し、ディナースタやセレシオンの出走が危ぶまれる事態になるかもしれない。
本番まで2か月弱。今年の菊花賞はゲートインさえすれば、どの馬にもチャンスがありそうな雰囲気が漂うだけに、菊直行を選択した陣営は祈るような気持ちだろう。
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