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現役時代と立場逆転?「サトノ」軍団2頭の新種牡馬の対照的な戦いぶり

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 6月に現2歳世代の新馬戦が始まってから、早いもので3か月が経過した。今週末には札幌2歳S(G3)、小倉2歳S(G3)の2重賞が行われるなど、暮れの2歳G1や翌年のクラシック戦線に向けた戦いも徐々に本格化しつつある。

 こうした中で気になるのが、初年度産駒がデビューを迎えた新種牡馬たちの成績だ。今年の新種牡馬は昨年の28頭から大きく数を増やして43頭が存在。近年は日本競馬の2大巨頭といえたディープインパクト、キングカメハメハが相次いで急逝したこともあって混迷を極める種牡馬たちの勢力争いが激化。新種牡馬から新たに競馬界を背負う“偉大な父”が生まれるのか期待が寄せられている状況だ。

 そんな新種牡馬の中でも特に高い注目を集めているのがサトノダイヤモンド。現役時には菊花賞(G1)を制して「サトノ」軍団に初のG1タイトルをもたらし、勢いそのままに有馬記念(G1)も勝利した名馬である。

 今年の新種牡馬の中でも指折りのビッグネームであり、その産駒のデビューには当然ながら大きな期待が寄せられていた。それに応えるように6月4日の中京5R・この世代最初の新馬戦ではサトノダイヤモンド産駒のダイヤモンドハンズが勝利。見事に世代の1番星を挙げ、種牡馬・サトノダイヤモンドにとっても最高の形の門出となった。

 しかしそれ以降、実はサトノダイヤモンド産駒は全く勝利を挙げられていない。新馬戦のスタートから現在までの3か月でのべ17頭が出走しているが、その成績は(1-4-2-10)と振るわず。当初は順調な滑り出しを見せたかに思われたが、一転して苦戦を強いられているのが現状である。

現役時代と立場逆転?

 一方で同じ「サトノ」の冠名を持つもう1頭の新種牡馬・サトノクラウンは産駒の充実した戦いぶりが伺える。

 こちらも当世代の新馬戦が開始した初週である6月5日、クラックオブドーンが産駒に初勝利をもたらす順調なスタートを切った。その後はサトノダイヤモンド同様に中々産駒が勝ち切れない状況が続いていたが、8月に入ると状況が一変。なんとこの1か月でサトノクラウン産駒は5頭もの馬が一気に勝ち上がってみせたのである。これで産駒は合計6勝となり、2歳世代の勝ち上がり数ではエピファネイアの2位につける大健闘をみせている。

 同じ冠名・勝負服で戦い、G1・2勝という同格の実績を現役時には残しているこの2頭。だがクラシック戦線での戦いぶりや、その勢いのままに有馬記念を制して見せた3歳時の派手な活躍を考えると、世間に与えたインパクトはサトノダイヤモンドの方が大きかったように思える。一方でこうした現役時の印象とは裏腹に、ここまでの種牡馬としての成績はサトノクラウンが一歩リードしている状況といえるだろう。

 こうした結果となっている要因としては、2頭の血統背景の違いが挙げられる。

 サトノダイヤモンドの父は大種牡馬・ディープインパクトであるのだが、現在活躍する種牡馬を見渡すとサンデー系、とりわけディープインパクトの血を引く後継種牡馬は多数存在する。加えて繁殖牝馬に関してもサンデー系の血を持つ馬が多数存在し、近親にあたる同系統の種牡馬を配合することが難しい。

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