
【ローズS(G2)展望】オークス2番人気アートハウス×未完の超大物サリエラが秋華賞トライアルで激突!

18日には秋華賞(G1)の最重要トライアル・ローズS(G2)が行われる。今回と同じ中京芝2000mが舞台だった過去2年は、3→14→11番人気と4→12→1番人気で決着。特に2年前は三連単が113万9000円の波乱となっている。
今年も穴馬の激走はあるのか、早速展望していこう。
5月のオークス(G1)で2番人気に支持されたアートハウス(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎)は、ここでも主役の1頭。前走は好位を追走し、いい手応えで直線を向いたが、伸びを欠いて7着に敗れた。初の2400m、初の左回り、初の長距離輸送と初物尽くしで、さすがに桜花賞(G1)組が相手では厳しかった。
もちろん秋の大目標は次走に予定している秋華賞だが、中内田充正厩舎×川田将雅騎手の「黄金タッグ」にとってアートハウスで臨む3歳秋は特別。本馬の母パールコードは厩舎開業初期に活躍した馬で、秋華賞は川田騎手を背に4番人気で出走した。
パールコードは中団から直線で末脚を伸ばしたが、外からヴィブロスに差されて半馬身差の2着。1か月後のエリザベス女王杯(G1)では4着に好走し、古馬になってからの活躍が期待されたが、その後は勝利することなく繁殖入りした。
そんなパールコードが繁殖牝馬として初年度に授かったのがアートハウスだ。川田騎手もこの血統に対する思い入れは相当強く、オークスでは桜花賞で勝利に導いたスターズオンアースの騎乗を断ってまで騎乗している。
母は秋初戦の紫苑S(G3)で5着に敗れたが、その娘は始動戦どんな競馬を見せてくれるのか。4か月ぶりの実戦となるが、2走前の忘れな草賞(L)をほぼ同じレース間隔で勝利しており、久々は苦にしないタイプ。重賞タイトルを手に本番へ向かえるか。
アートハウスと2強を形成するのは、夏の上がり馬サリエラ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)だ。こちらは半兄が19年の2歳マイル王サリオス、全姉が20年府中牝馬S(G2)勝ち馬のサラキアという血統馬。姉のサラキアは古馬になって本格化した印象だが、3歳秋のローズSが2着、秋華賞は4着に好走していた。
本馬は昨年11月にC.ルメール騎手を背にデビュー。初戦は前残り馬場も味方にゆうゆう逃げ切り勝ちを収め、春の牝馬クラシック候補に名乗りを上げた。ところが、体質が弱く、春は全休。6月に古馬相手に復帰すると、断然1番人気に推された前走の1勝クラスを後方一気の競馬で勝利した。
その前走は、前後半3ハロン38秒7-33秒8というかなりの後傾ラップ。それにもかかわらず、9頭立ての4角7番手という位置から先行勢を豪快に差し切った脚は、ここで通用しても不思議はない。
前走は戸崎圭太騎手が鞍上を務めたが、3か月ぶりの今回は再びルメール騎手とのコンビ。美浦南Wでの1週前追い切りは、6ハロン83秒3-11秒5の好タイムをマークして、仕上がりの良さをアピールしている。
管理する国枝師も『サンスポ』の取材に、「順調にきている。競馬に行っていいタイプ。オーソドックスな競馬で勝ってほしいね」と勝利を意識するコメントを残した。
まだキャリア2戦の同馬にとって本格化は来年以降になるだろう。それでも同世代の牝馬限定戦なら素質だけで勝ち切ってもおかしくない。アートハウスを破って3連勝で秋華賞に向かうことになれば、ヒロイン候補に躍り出るかもしれない。
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