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最優秀ダートホース「弟分」がV発進! 産駒初白星に『アイマス』ファンも歓喜?

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松山弘平騎手 撮影:Ruriko.I

 11日、中京競馬場の4Rに行われた2歳新馬戦は、松山弘平騎手のテーオーリカード(牡2歳、栗東・高柳大輔厩舎)が直線抜け出して勝利。6番人気の低評価を覆す力強い走りで白星スタートを決めた。

 14頭で争われたダート1800mのレース。スタートを決めたテーオーリカードは、外から先手を主張するシゲルショウグンを先に行かせて1~2コーナーを回り、向正面では好位2番手を確保。

 1000m通過62秒9の淡々とした流れでレースは進み、最後の直線へ。逃げ込みを図るシゲルショウグンを残り200mでねじ伏せるように捕らえると、そのまま2馬身差をつけてゴールした。

「逃げ馬の直後という絶好のポジションを取った時点で、半分くらいは勝負ありでしたね。最後はずっと左手前のまま走っていましたので、馬が競馬を覚えてくればさらに前進が見込めそうです」(競馬誌ライター)

 見事なエスコートで1着に導いた松山騎手はレース後、「ゲートを出ていいリズムで運べた。最後はよくしのいでくれた」と話し、同馬のセンスを高評価した。

 なお松山騎手にテーオーの勝負服・高柳大厩舎の管理馬とくれば、昨年の最優秀ダートホース・テーオーケインズと同じ組み合わせであることは、言わずもがなだろう。

 ちなみに冠名+経済学者という命名の仕方も同じであるため、もはや弟分と呼んでもいいかもしれない。兄貴分が制したチャンピオンズC(G1)と同じ舞台で快勝を演じただけに、今後も注目してみたい1頭だ。

 また母ナナイロボタンの産駒にとっても、これが嬉しいJRAでの初白星になった。

 同馬は、2015年に美浦の黒岩陽一厩舎からデビュー。3戦目に勝ち上がると、翌年には2勝目を挙げた。しかし、その後は白星に恵まれることなく、通算14戦2勝という目立たない成績で引退している。

産駒初白星に『アイマス』ファンも歓喜?

 だが「ナナイロボタン」という名前が、人気ゲーム『アイドルマスター』シリーズのなかで使われている楽曲と同じということで、同作品のプレイヤーだと思われる一部の競馬ファンなどから注目を集めていた。

 ちなみに「アイマス」ことアイドルマスターシリーズは、2005年よりサービス提供されているアイドルプロデュースゲームだ。2011年に発売されたPS3用ソフト『アイドルマスター2』のなかに、「七彩ボタン」という楽曲が収録されている。

 繁殖入りした馬の方のナナイロボタンは、シニスターミニスターとの間に生まれたミニストロペスカが昨年JRAデビューを果たしたが、未勝利のまま中央登録を抹消された。

 今回、2頭目の中央デビューとなったテーオーリカードが見事に勝利を決めたことで、SNSやネット掲示板などには同作品や母のファンと思われるアカウントから「JRA初勝利おめでとう」といったコメントも寄せられている。

「ちなみにナナイロボタンの姉で2011年の関東オークス(G2)を勝ったカラフルデイズも、同名の楽曲がアイマスシリーズのなかで使われていますね。

近親にダートの重賞ウィナーがいるということで、テーオーリカードも今後は砂路線でかなりの活躍が期待できるのではないでしょうか」(同)

 生存競争の激しい競馬界で、母は大舞台に立つことなく現役を退いた。果たして二世のテーオーリカードは、そこで“スポットライト”を浴びることができるだろうか。

冨樫某

冨樫某

キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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