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【京都大賞典(G2)展望】マカヒキ「激走」から1年…今年はボッケリーニVSマイネルファンロン「大器晩成」対決!

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 ダービー馬マカヒキの劇的勝利から1年。3日間開催の最終日、10日に阪神競馬場で行われるのは京都大賞典(G2)である。

 今年の主役候補筆頭として名前が挙がるのは、6歳にして今が充実期のボッケリーニ(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)だ。

 G1を2勝したラブリーデイの全弟として、デビュー当初から注目されていたボッケリーニ。出世は遅れて、オープン昇級を果たしたのは4歳の夏だった。その年の12月に重賞初出走で中日新聞杯(G3)を制覇すると、その後はローカルのハンデ重賞を中心に勝ち切れない競馬が続いた。

 今年に入ってからは中長距離のG2で好走を続けている。2走前の日経賞(G2)はタイトルホルダーとクビ差の2着。さらに前走の目黒記念(G2)はトップハンデ57.5kgをものともせず、好位から抜け出して重賞2勝目を飾った。

 ここを勝てば当然次に狙うのはG1になるだろう。遅咲きの良血馬が6歳にして本格化の時を迎えようとしている。

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マイネルファンロン 撮影:Ruriko.I

 常に上位人気に推されてきたボッケリーニとは正反対に、走れど走れど人気にならないのがマイネルファンロン(牡7歳、美浦・手塚貴久厩舎)だ。

 2020年以降、マイネルファンロンは17戦しているが、うち14戦が10番人気以下。それでも時に激走を見せては波乱を演出している。

 特に大外一気の末脚で差し切った昨夏の新潟記念(G3)は印象的なレースだった。函館記念(G3)で大敗を喫した直後で、12番人気にとどまったマイネルファンロン。後方3番手から新潟外回りの長い直線を力強く駆け抜けた。

 その後も、今年1月のAJCC(G2)を11番人気で2着するなど、穴党からは絶大の信頼を得ている。今年の春は馬券にこそ絡んでいないが、4年ぶりのG1挑戦となった天皇賞・春(G1)で6着、続く宝塚記念(G1)でも5着と善戦し、衰えの色は全く見せていない。

 今回は春のグランプリ以来、3か月半ぶり実戦となるが、久々を苦にするタイプでもなく、新潟記念制覇に導いたM.デムーロ騎手が手綱を取るのもプラス材料といえるだろう。

 残り少なくなったステイゴールド産駒の7歳馬が、ここでも穴をあけることはできるか。

 昨年マカヒキにゴール寸前で交わされ、2着に敗れたアリストテレス(牡5歳、栗東・音無秀孝厩舎)は、1年前の忘れ物を取りに戻ってきた。

 3歳秋には菊花賞(G1)でコントレイルを追い詰め、4歳初戦のAJCCを完勝。その時点では長距離界の新星と期待されたが、その後は馬券に絡んだのが2着に入った昨年の当レースだけという現実に直面している。

 マカヒキの強襲に屈した後は陣営も試行錯誤の連続。直後のジャパンC(G1)では逃げの手を打ったり、有馬記念(G1)では末脚に懸ける競馬を試したりと、様々な手を尽くしてきたが結果にはつながっていない。

 今回はブービー負けを喫した目黒記念以来となる競馬。鞍上は今年重賞を3勝している鮫島克駿騎手が務める。先月の神戸新聞杯(G2)ではジャスティンパレスを復活Vに導いた手腕をここでも発揮したい。

 前走・小倉記念(G3)は去勢明けで8か月ぶりの実戦だったヒンドゥタイムズ(セ6歳、栗東・斉藤崇史厩舎)。休養前は不振が続いていたこともあって人気を大きく落としていたが、C.ホー騎手の好騎乗で2着に食いこんだ。

 阪神コースは5戦して「3-1-1-0」と得意にしている舞台。重賞7度目の挑戦で大駆けがあっても驚けない。鞍上はテン乗りの団野大成騎手に乗り替わる予定だ。

 ウインマイティー(牝5歳、栗東・五十嵐忠男厩舎)は、2年前のオークス(G1)でデアリングタクトの3着に好走した実績の持ち主。3歳秋以降はスランプに陥っていたが、前走・マーメイドS(G3)で久々にタッグを組んだ和田竜二騎手に導かれ、2年2か月ぶりの勝利を挙げた。

 復活の陰にあったのはマーメイドS前から取り入れたプール調教。これがウインマイティーには見事にマッチしたようで好走につながった。夏を休養に充て、8月に帰厩した後もポリトラックとプールを併用しながら心肺機能の強化に努めている。

 牡馬相手のG2戦で、条件的には厳しいが、前走のように好位でうまく流れに乗ることができれば一発の可能性は十分あるだろう。

 ペースのカギを握るのは3頭の逃げ馬だ。

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アフリカンゴールド 撮影:Ruriko.I

 2月の京都記念(G2)を人気薄で逃げ切ったアフリカンゴールド(セ7歳、栗東・西園正都厩舎)は、大阪杯(G1)でも0秒6差の7着に健闘。宝塚記念は16着に大敗したが、出遅れたのも痛かった。今回も単騎逃げに持ち込めれば、粘り込む余地は十分ありそう。

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アイアンバローズ 撮影:Ruriko.I

 昨年12月のステイヤーズS(G2)で2着に逃げ粘ったアイアンバローズ(牡5歳、栗東・上村洋行厩舎)は、今年の阪神大賞典(G2)でも2着に好走。理想のスタミナ勝負に持ち込みたい。
 
 1年2か月ぶりの実戦を迎えるディアスティマ(牡5歳、栗東・高野友和厩舎)は、逃げたときは「3-1-0-1」と好成績。唯一の着外も天皇賞・春6着なら、長期休養明けでも粘り込むシーンがあってもおかしくない。

 今年の京都大賞典を勝つのは遅れてきた大物ボッケリーニか、7歳馬マイネルファンロンか、それとも復活を期すアリストテレスか。発走は10日、15時35分を予定している。

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