
福永祐一VS川田将雅「2.6億円ホース」争奪戦!? 「言うことのないぐらいレベルが高い」大物候補誕生で避けられぬ鞍上問題

「言うことのないぐらい、レベルの高い走り」
1日、中京競馬場で行われた5Rの2歳新馬は1番人気ダノンタッチダウン(牡2、栗東・安田隆行厩舎)が優勝。レース後には、手綱をとった福永祐一騎手がそう絶賛した通り、その内容には目を見張るものがあった。
14頭立て芝1600mのレース。ポンっと好スタートをきったダノンタッチダウンだったが、13番枠だったこともあり道中では中団の外目を追走する。4コーナーから徐々に追い出されると勢いよく最後の直線へ。
そこから上がり最速33秒6の末脚で力強く伸びると、前をいく各馬を外からまとめて飲み込んだ。
「2020年のホープフルS(G1)覇者ダノンザキッドの弟として、昨年のセレクトセールにて2億6400万円と高値で取引されたのがダノンタッチダウンです。戦前から注目度が高かった馬ですが、評価に違わぬ走りでしたね。
スタートから3ハロン通過36秒8と超スローペースなうえ、終始外を回る距離ロスがありながら差し切ったあたり、福永騎手が『言うことない』と絶賛するのも当然でしょう。相当な能力を感じます」(競馬誌ライター)
また、同馬を所有するダノックスと管理する安田隆師といえば、今年のNHKマイルC(G1)をダノンスコーピオンで勝利している。同馬と同じロードカナロア産駒ということ、さらには1600mのデビュー戦を勝利したことで、これから厩舎の先輩と同じような道を歩むことになるのだろうか。
福永祐一VS川田将雅「2.6億円ホース」争奪戦!?
そこで気になるのは、やはり今後の「鞍上問題」だ。
今回手綱をとったのは福永騎手だが、基本的にダノックスの主戦は川田将雅騎手。これまでも上述したダノンスコーピオンをはじめ、ダノンプレミアム、ダノンスマッシュ、ダノンキングリーなど、数多くの有望株をG1馬へと導いてきたように、その信頼関係は極めて厚い。ダノンタッチダウンの兄ダノンザキッドも川田騎手が主戦を務めている馬だ。
ただ、今週はその川田騎手がフランスの凱旋門賞(G1)に参戦するため不在。福永騎手に白羽の矢が立ったのは、そんな事情があったのかもしれない。デビュー戦の内容からも、今後ダノンタッチダウンの期待はさらに大きくなるはずだ。そうなれば、いつも通り「主戦騎手」にチェンジする可能性も考えられる。
「レース後に手放しで絶賛していたように福永騎手としても、ダノンタッチダウンに継続して騎乗したい思いはあるでしょうね。デビュー戦を勝たせたことで貢献度は高いですし、今後大きな舞台に進むのであれば、川田騎手にもデビュー戦を勝ったダノントルネードや、期待馬のダノンザタイガーとの兼ね合いが出てきます」(同)
また、福永騎手は4月にジオグリフで勝った皐月賞(G1)以降、重賞20連敗中と不振が続いているだけに、大レースが続く秋には巻き返しが必須の状況だ。
ダノックスの所有馬では、過去にダノンシャーク、ダノンスマッシュなど多くの有力馬に騎乗したものの重賞で結果を残せていない。最後に重賞で騎乗したのは2020年4月の毎日杯(G3)だ。ダノンタッチダウンで大レースを勝てば、自身の重賞連敗が止まるだけでなく「ダノックス」という強力なオーナーとの強いパイプもできる。
「良くなるのは先だと思いますが、初戦からこれだけ走れるのは能力が高いからだと思います」
レース後、デビュー勝ちを決めたダノンタッチダウンをそう評価した福永騎手。果たして次戦の鞍上は、誰が任されることになるだろうか。
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