【ドラゴン広石『青春と思い出のパチスロと、しばしばパチンコ』第５話：伝説の０号機攻略-全４回／その１】

第５話　伝説の０号機攻略【全４回／その１】

　今を遡ること6年前、2016年の夏にパチスロ必勝ガイドの読み物企画で、「0号機時代のスロプロ」にインタビューしたことがありました。

　そのスロプロ氏は当然のことながら誌面上では本名＆顔出しがＮＧだったため、ページ内では「40年物さん」と呼ばせて頂きました（攻略人生40年という意味）。あれからすでに6年が経過しているため、今でもパチスロを現役で打たれているなら「46年物さん」になってしまうわけですが、ここでは「Ｕ氏」（仮名）と書くことにします。

　私がＵ氏と知遇を得たのは酒の席でした。パチンコ必勝ガイドの誌上プロ・安田一彦さんが主催した飲み会で、たまたま私の斜め前にＵ氏が座られたんですよ。意外に思われるかも知れませんが、実は安田さんはお酒が飲めなくて、そんな方がなんでまた飲み会を…と考えますよね。

　だけど、安田さんは若い頃に中学校で英語教員をしていた時期があり、何かを成そうとする際に相手と腹を割って話すには、お酒が潤滑油になる…と、教員時代の社会経験から学習されていたのでしょう。

　その飲み会は、安田さんが立ち上げようとしていた「悠遊道」（パチンコ＆パチスロのブログ・コラムサイト）のライター集めの意味もあったんじゃないかと思うんですが、安田さんの呼びかけで集まった20人くらいのパチプロの中にＵ氏はおられました。

　ただ、正直言ってこの飲み会はあまり居心地が良くなかったです。だって、参加されている皆さんは全員がゴリゴリのパチプロで、専門分野がパチスロである私には皆さんが喋っている話の内容が半分も理解できなかったんだもの。

　しかも、私が面識あるのは安田さんと修さん（パチンコ必勝ガイドのバイク修二郎さん）の2人だけ。私はどっちかというと人見知りするタイプなので、なんか一人だけ蚊帳の外にいる感じだったんですよ。

「これは絶対に面白い読み物記事になる！」と…

　そんな中、なんとなくＵ氏と会話してたんですが、彼のプロフィールが思わずぶっ飛ぶくらいに強烈でしてね。若い頃に特定の0号機を追いかけて都内の各地を廻り、それと並行してデジパチ（いわゆる超特電機の時代）のストップボタン攻略で財を築き、昭和60年の新風営法施行後に一度は攻略の道から離れたけれど、世界全滅打法（ユニバ系2号機で発覚した自由自在にビッグをかける攻略法）、コンチの4枚がけ（コンチネンタルⅠ＆Ⅲで発覚した強制ビッグフラグ成立打法）、ムサシの盤面押し（パイオニアのムサシで発覚したゴトネタ）など、攻略ネタが出るたびに復帰する…を繰り返したと。そして、最終的には体感機製造の会社を立ち上げて、関東で初めて万能体感機を制作したそうな（最後に作ったのはＣＲ黄門ちゃま2専用体感機とマジカルランプ専用体感機だったとのこと）。

　こんな凄い話を聞いちゃって、パチスロライターの血がうずかないわけがない。これは絶対に面白い読み物記事になる！

　それで、パチスロ必勝ガイドの樋口編集長に企画書を提出し、Ｕ氏のインタビュー記事を私に書かせて欲しいと進言しました。

　企画が編集会議を通ったのは8月の上旬。次の発売日に間に合わせるには、少なくとも8月16日までにはインタビューを終えなければなりません。だけど、この時期ってモロにお盆期間だし、Ｕ氏の都合もあるから日程合わせが本当に大変でした。

　結局、8月14日（日曜日）にＵ氏の地元である関東周辺・某駅の近くで貸し会議室を借りて一対一の対談的なインタビューに臨みました。お盆のど真ん中に時間を割いて付き合ってくれた樋口編集長には本当に悪いことをしたと思うけど、Ｕ氏の都合が最優先されるのは当然だから仕方がない。それに、絶対に読者さんの反響が大きいはずだ…と、私は確信しておりましたので、全力で記事をライティングしたんです。

　この記事の著作権はガイドワークスにあるので、今回は文字が読めないレベルの解像度で下版の写真を掲載しました。もしも興味のある方は、古書店またはメルカリ等でバックナンバーを探して頂きたいと思います。

　…とは言え、誌面に掲載した文章は、全てガイドワークスの校閲部を通して「コンプライアンス的に問題ない」とお墨付きを頂いた記事でしてね。やっぱり、Ｕ氏にお聞きした話には、地上波だったら「ピー！」が入るような内容も多々あるわけじゃないですか。

　さすがに雑誌版では伏せ字みたいな表現はできないため、ヤバそうな部分は全てオミットしましたが、パチmax版では当時のインタビューテープから新たに文章を起こし、過激すぎる表現は問題のない穏やかな表現に置き換えて、なるべく多くの情報を読者の皆さんに紹介していこうと思います。

　というわけで、今回はここまで。

　待て、次回！