
タイトルホルダー、イクイノックスも危うし? 有馬記念で警戒すべき今年のトレンド

4日、中京競馬場で行われたチャンピオンズC(G1)は3番人気のジュンライトボルトが優勝。断然人気に推されたテーオーケインズを退け、値千金のG1初制覇を決めた。
鞍上を務めた石川裕紀人騎手にとっても、キャリア9年目にして嬉しいG1初勝利となった。レース後には「今は『嬉しい』以外の言葉が見つかりません」と語ったように、喜びは格別だったに違いない。
それにしても、今年のG1は人馬共に初勝利が多い印象だ。
石川騎手をはじめ、丸田恭介騎手、横山和生騎手、荻野極騎手、坂井瑠星騎手など、5名もの騎手がG1初制覇を達成。トップジョッキーたちと比べ騎乗機会は少ないものの、若手~中堅騎手らが快進撃をみせている。
それと同時に、先週のジュンライトボルトをはじめG1初勝利馬も続出。これまで古馬G1において、実に9頭が初戴冠を決めている。
■2022年の古馬G1におけるG1初勝利馬
高松宮記念 ナランフレグ
大阪杯 ポタジェ
安田記念 ソングライン
スプリンターズS ジャンダルム
天皇賞・秋 イクイノックス
エリザベス女王杯 ジェラルディーナ
マイルCS セリフォス
ジャパンC ヴェラアズール
チャンピオンズC ジュンライトボルト
この流れが続くようなら、年末の有馬記念(G1)でも初G1勝利の懸かる騎手や馬への注意が必要となるかもしれない。

波乱を予感させるのは、大阪杯と宝塚記念(G1)を連敗したエフフォーリアや先週のテーオーケインズなど、今年のG1戦線で1番人気に推された馬が、悉く敗戦を喫していることにある。ファンの期待を裏切らなかったのは、天皇賞・秋を制したイクイノックスただ1頭。その裏で実に19頭もの主役たちが敗れる波乱となった。
そして有馬記念もまた、この舞台が初G1勝利となった馬たちがいたレースでもある。単勝1.3倍のディープインパクトを破ったハーツクライ、メイショウサムソンら相手に大金星を挙げたマツリダゴッホ、ゴールドシップのラストランで下剋上を決めたゴールドアクターなど、中には唯一のG1タイトルが有馬記念という馬も珍しくはない。
そう考えると、イクイノックス、ヴェラアズール、エフフォーリア、タイトルホルダーなどの豪華メンバーが出走を表明している今年のグランプリもまた、予想外の結末が待っていたとしても不思議ではない。
現時点で出走が濃厚な馬の顔ぶれを見渡すと、これに該当する馬は多数。アルゼンチン共和国杯(G2)を制したブレークアップ、ステイヤーズS(G2)を勝ったシルヴァーソニック、菊花賞(G1)で好走したボルドグフーシュやジャスティンパレスなど、実力あるG1未勝利馬たちがスタンバイしている。
今年のトレンドとなっているG1初勝利の流れにのって、この中から下剋上を果たす馬がいるかもしれない。
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