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オグリキャップ、トウカイテイオーが奇跡の復活…有馬記念で共通していた条件とは

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エフフォーリア 撮影:Ruriko.I

 今年もはや12月に入り、JRAでも第67回有馬記念(G1)のファン投票の中間発表が行われ、暮れのグランプリの出走メンバーも徐々に判明しつつある。1位タイトルホルダー、2位エフフォーリア、3位のイクイノックスは出走を予定しており、まさに世代を超えた最強馬決定戦となりそうだ。

 とはいえ、今年活躍したタイトルホルダーやイクイノックスに対し、期待を大きく裏切ったのが、昨年の年度代表馬エフフォーリア(牡4、美浦・鹿戸雄一厩舎)である。

 3歳だった昨年の天皇賞・秋(G1)でコントレイルやグランアレグリアといった古馬の最強クラスを撃破し、有馬記念で現役最強馬の座を確固たるものにしたヒーローが、翌年に1勝も挙げることなくスランプに陥っている姿を想像できたファンは、それほど多くなかっただろう。

 今秋も連覇を狙うべく天皇賞・秋からの復帰を目標に調整されていたが、体調が整わないとして回避。秋のG1が盛り上がりを見せる中、今年のラストランを締めくくる有馬記念での復活を願う声も多い。

 ただ、上半期の大阪杯(G1・9着)と宝塚記念(G1・6着)の凡走は、全盛期とはあまりにかけ離れた走り。調整面で苦労しているものの肉体的に目立ったトラブルも出ておらず、もしかしたら精神的なものが関係している可能性もあるのではないか。

 その一方でエフフォーリアを管理する鹿戸調教師は『日刊スポーツ』の取材に「順調で、すごくフレッシュな状態。春とは違いますよ。いい感じです」と前向きなコメントを出しているだけに、復活の手応えをつかんでいるようだ。

 また、これまで数々のドラマチックな結末を見せてきた有馬記念というのも、名馬が復活を飾る舞台としては相応しいといえる。

 有名なものだと1990年に武豊騎手とのコンビで感動の復活勝利を挙げたオグリキャップや前年の大敗から1年ぶりのぶっつけで不死鳥の如く蘇ったトウカイテイオーは、ファンの多くが「もう終わった」と諦めムードだった。それ以外にも秋の2戦をともに凡走した98年のグラスワンダーや2014年のジェンテイルドンナなども失地回復のイメージが強かった。

奇跡の復活…有馬記念で共通していた条件とは

 そこでふと気になったのは、有馬記念における4番人気馬の好走率の高さである。

 既にご存じの方も多いだろうが、上記オグリキャップ、トウカイテイオー、グラスワンダー、ジェンテイルドンナはすべて「4番人気」だった。本来なら1番人気になってもおかしくない「名馬の復活」は意外とあり、過去30年を振り返ってみても1番人気に次ぐ勝利数を誇っている。

 また、1997年に女傑エアグルーヴを破ったシルクジャスティス、2005年にあのディープインパクトが国内で唯一黒星を喫した相手のハーツクライもまた4番人気だったことは、あまり知られていないかもしれない。

 そう考えると今年の有馬記念に出走するエフフォーリアも、この「名馬復活」の条件に当てはまりそうな雰囲気がある。下馬評的にタイトルホルダー、イクイノックスに人気で押されているのだが、それでも3番人気は濃厚だった。

 ところが、ジャパンC(G1)を制したヴェラアズールが出走を表明したため、近走の成績と勢いを踏まえると上位人気に食い込んでもおかしくない状況となった。もしこの馬が3番人気に推されるようなら、順番的にエフフォーリアが4番人気に下がっても不思議ではない。

 偶然と言ってしまえばそれまでの話ではあるものの、最終的に4番人気で落ち着くようなら、有馬記念で復活を遂げた名馬たちと同じ条件を満たすことは、当日まで覚えておきたい。

黒井零

黒井零

1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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