
武豊「偉業達成」の裏で空気一変!? 関西の名手が「負の連鎖」断ち切る快勝でドウデュースやエフフォーリアも油断禁物?

「競馬は1つ勝つことも大変」
これは先週4日の小倉1R(3歳未勝利)を勝利し、前人未到の「4400勝」を達成した武豊騎手がインタビュー中に漏らした言葉だ。
数多くの勝利を積み重ねてきた武豊騎手でさえも、1勝を挙げることの苦労を身に染みて感じてきた背景があるのだろう。調子の良し悪しを誰よりも経験してきたからこそ、ふとこぼれた言葉だったはずだ。

そんなレジェンドでさえ感じる1勝の重みを、この時誰よりも痛感していたのが、デビュー28年目の和田竜二騎手だったかもしれない。
和田竜騎手といえば、かつてテイエムオペラオーを史上初の古馬中長距離G1完全制覇(天皇賞・春、宝塚記念、天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念)に導いた関西の名手。2018年のミッキーロケットで制した宝塚記念(G1)を最後に、G1勝利からは遠ざかっているが、近年でも毎年のように重賞勝ちを続ける腕利きだ。
ただ、そんな和田竜騎手も昨年11月19日の阪神8Rを最後に、勝利がない苦しい状況が続いていた。今年に入っても勝ち星はなく、気付けば連敗は「200」超え。ネットの掲示板やSNS等でも、ファンから不調を心配する声が数多く上がっていた。
しかし、武豊騎手が「4400勝」を達成した同日、とうとう自身の連敗にストップをかけた。中京12R(2勝クラス)をアップデート(牡4、栗東・杉山晴紀厩舎)で勝利したのである。
川田将雅騎手のカンティプールが単勝1.9倍の断然人気に支持される中、5番人気に推された和田竜騎手とアップデートのコンビ。道中は好位の内で脚を溜めると、最後の直線では力強く抜け出した。
勝ち時計2分0秒1も、今年の中京開催ではきさらぎ賞(G3)に次ぐ2番目の好タイムと内容も申し分なかった。小倉で活躍する武豊騎手や同期の福永祐一騎手らに刺激を受けたか、最終レースで見事な騎乗を披露して流れを変えてみせた。
レース後には、「うまく転がらないこともあってしんどかったですけどね。とりあえずほっとしました」と安堵の表情を浮かべた和田竜騎手。翌日も中京8Rを2番人気のオオキニで勝利すると、重賞のきさらぎ賞では6番人気のクールミラボーを3着に導くなど、復調気配を感じさせた。
今週末の京都記念(G2)では、自身の騎乗でオークス(G1)3着やマーメイドS(G3)の勝利に導いたウインマイティーに騎乗を予定している。ドウデュースやエフフォーリアなどのG1馬が相手とはいえ、負の連鎖を断ち切り調子が上がってきた鞍上だけに、一矢報いる激走があるかもしれない。
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