
【フィリーズレビュー(G2)展望】波乱含みの桜花賞トライアルで「阪神JF惨敗」ブトンドールとリバーラが3度目対決!

12日、阪神競馬場では桜花賞トライアルのフィリーズレビュー(G2)が行われる。昨年は2→1→4番人気の上位人気決着だったが、それ以前の3年(19~21年)は2桁人気の馬が1頭は馬券に絡んでいた。波乱含みの一戦を展望していく。
ビッグアーサー産駒のブトンドール(牝3歳、栗東・池添学厩舎)は、阪神JF(G1)10着以来の実戦を迎える。
昨夏にはデビュー2連勝で函館2歳S(G3)を制覇。世代最初の重賞ウイナーに輝いた。その後はファンタジーS(G3)で無傷の3連勝を狙ったが、出遅れも響いて2着まで。ただし、距離は1400mまで守備範囲であることは証明した。
そして迎えた2歳女王決定戦は、前走に続き後方からの競馬。末脚を温存して直線勝負に懸けたが、リバティアイランドから1秒6差の10着に敗れた。
レース後、鞍上の鮫島克駿騎手が「現状では距離が長いのかも」と話していたように、やはりベストは1400m以下。次走で桜花賞(G1)に挑むためにも、7ハロン戦で負けるわけにはいかない。
今回も後方からの競馬が予想されるが、内回りコースでも差し馬が届くのがこのレースの特徴。15年から8年連続で、4角10番手以下の馬が必ず1頭は馬券に絡んでいる。スムーズに馬群をさばくことができれば、勝利に最も近い存在だ。

大本命のブトンドールをファンタジーSで撃破したのがリバーラ(牝3歳、美浦・高柳瑞樹厩舎)である。
昨夏の福島芝1200mでデビューしたキンシャサノキセキ産駒は、初戦は3着に敗れたが、2戦目の新潟芝1200mで勝ち上がった。一息入れて臨んだファンタジーSは12頭立ての10番人気という伏兵だったが、それまでの控える競馬から一転、ハナを奪うとそのまま逃げ切って連勝を飾った。
4戦目はさらに距離を1ハロン延ばして、阪神JFに挑戦。道中は2番手で競馬を進めたが、逃げたサンティーテソーロの乱ペースに巻き込まれると、勝負所で手応えをなくし、ずるずると後退した。結局、大きく離れた最下位18着の入線となった。
レース後、鞍上を務めた石橋脩騎手が「4角で手前を替えたところでバランスを崩し、そこで気持ちが切れてしまった」とアクシデントの影響もあったとみられるが、やはり距離が長かったのは間違いない。
3か月ぶりの実戦で、ブトンドールとは3度目の対戦。ファンタジーSと同じ阪神芝1400mなら、こちらが先着しても不思議ではない。
距離を延ばしつつマイル戦で壁にぶつかった重賞ウイナーの2頭に対して、キタサンブラック産駒のポリーフォリア(牝3歳、美浦・鈴木伸尋厩舎)は1800mでデビューし、距離を短縮しながらスピードを磨いてきた。
昨年11月の東京芝1800mでデビューしたポリーフォリアは、好スタートを決めてハナを切ったが、2番手を進んだタスティエーラにマークされる厳しい展開。直線で余力は残っておらず、6着に敗れた。
2戦目は12月の中山1600mで初戦に続き逃げの手を打つと、横山武史騎手がうまくスローに落として余力十分の逃げ切り。距離短縮とコース替わりも味方につけて2戦目で勝ち上がった。
そして迎えた前走は2月の東京1400m戦(3歳1勝クラス)。3戦目で初めて前に馬を置いて道中は2番手を追走した。直線半ばで逃げ馬を交わして先頭に立つと、後続の追撃を1馬身1/4差で振り切って2連勝。控える競馬で結果を残したのは、大きな収穫だったといえる。初の長距離輸送をこなせればチャンスはあるだろう。
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