真剣勝負の裏にある真実に斬り込むニュースサイト・GJ
GJ
真剣勝負の真実に切り込むニュースサイトGJ
NEW
2016.03.11 13:45

“あの日”から5年――震災の日に生まれ、死の危機を乗り越え栄光をつかんだ「運命の子」トーホウジャッカル
文=odakyou
迎えた本番、菊花賞。内枠を引いた同馬は、5番手のインコースという絶好の位置で脚を溜めることに成功。最後の直線をスムーズに抜け出すと、ワンアンドオンリーやトゥザワールドなど人気馬を置き去りにし、サウンズオブアースの追撃も振り切って見事G1制覇を達成。谷潔調教師は開業20年で初のG1制覇、デビュー149日での菊花賞制覇は史上最短、タイムは従来のレコードを1秒7も更新するなど、記録ずくめの勝利となった。淀に現れた金色のニューヒーロー誕生に、観衆は酔いしれた……。
“あの日”に生まれ、生死の境をさまよい、奇跡のような復活を遂げて世代の頂点へ……。なんとも出来過ぎたストーリーではあるが、日本中を絶望させた出来事とリンクさせ、競馬のロマンを強く感じた人も多かったのではないだろうか。
続く15年、トーホウジャッカルはケガの影響もあってか思うような活躍ができずに終わった。しかし、彼の物語はまだ終わらない。今月20日の阪神大賞典に出走を予定しているようだ。震災から5年が経った翌週に出走というのも、また運命のようなものを感じさせる。
逆境を越え、ひたむきに生きて栄光をつかんだトーホウジャッカルの姿は、苦境にあっても笑顔を絶やさぬよう生きる被災地の人々の姿と重なる。負の状況を越え、プラスに変えることこそが”強さ”なのだと教えてくれる。
3月11日だけでなく、京都競馬場に秋が訪れるたび、筆者はトーホウジャッカルの勇姿と”あの日”を想い起こすのである。
PICK UP
Ranking
23:30更新武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
引退・種牡馬入りが一転して現役復帰!? 数奇な運命をたどることになった競走馬たち
- 「元イエスタカス」ダッシングブレイズ重賞制覇に高須院長も「イエス」!? 名前に翻弄された素質馬の飛躍が話題
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRA堀宣行調教師「パワハラ裁判」で敗訴。現代社会に取り残された”村社会”で、あの超大物調教師にもパワハラ疑惑が……
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?