
【富士S(G3)展望】JRA3歳マイル王アドマイヤマーズ始動! 超絶レコード・ノームコアや良血ライバルと激突
19日(土)、東京競馬場で富士S(G3)が開催される。勝ち馬には11月17日(日)に行われる秋のマイル王決定戦・マイルCS(G1)への優先出走権が与えられることもあり、今年も多くの有力馬が顔を揃えた。
今回、注目の1頭は3歳のマイル王・アドマイヤマーズ(牡、栗東・友道康夫厩舎)だろう。
昨年、朝日フューチュリティS(G1)を制し2歳王者に輝いた。だが、今年は始動戦の共同通信杯(G3)で単勝1.7倍の圧倒的1番人気ながら、ダノンキングリーの前に屈し2着。さらに皐月賞(G1)では、サートゥルナーリア、ヴェロックスら激しい優勝争いを繰り広げた3頭から離されての4着に終わった。
そして春に結果が出なかった陣営は、次走にNHKマイルC(G1)を選択した。そのレースの終盤、最後の直線でアドマイヤマーズはグランアレグリア、ダノンチェイサーらと並ぶ。その瞬間、内にいたグランアレグリアがヨレて2頭に激しく接触。これで終わりかと思いきや、逆に火がついたのかのようにアドマイヤマーズは猛然と進出。最後は先を行くカテドラルを捉えると、大外から上がり最速の脚で強襲したケイデンスコールも抑えてゴール。2度目のG1勝利をゲットした。
そして今秋も主戦のM.デムーロ騎手を背に、3度目のG1を狙うべくここから始動。実績が考慮されたのか、年長のライバルと同じ最重量タイの57キロを背負う点だけが気になるが、それすらも苦にしない走りを見せて、大一番に向かいたいところだろう。

故障からの完全復活が期待されるノームコア(牝4歳、美浦・萩原清厩舎)。
昨春のクラシックへの出走は叶わなかったものの、秋初戦となる紫苑S(G3)をレースレコードで優勝。その走りが評価される形で、エリザベス女王杯(G1)では2番人気に支持されたが5着。古馬の前に屈していた。その後も、愛知杯(G3)で2着。中山牝馬S(G3)では7着と、ともに1番人気に支持されるも結果が残せないでいた。
迷えるノームコアの素質が開花したのが、前走のヴィクトリアM(G1)だった。レースは、ハナを奪ったアエロリットが果敢に飛ばし、前半の800m通過が44.8秒という超ハイペースの競馬を展開。D.レーン騎手を背に挑んだノームコアは7番手で機をうかがう。
最後の直線では、さすがに脚色が衰えてきた先行勢を尻目に、脚を溜めていたノームコアらがここぞとばかりに交わしにかかる。そしてレーン騎手の激に応えるよう先頭に立ったノームコアが、後続を抑えて勝利。従来の記録を1秒も短縮するスーパーレコードを記録した。
だがこの激走がたたったのか、レース後に左第1指骨剥離骨折していたことが発覚。長期休養を余儀なくされた。故障からの復帰初戦となる今回、ノームコアはどのような走りを見せてくれるのか?
レイエンダ(牡4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)は評価が難しい1頭だ。
一昨年前の故障で昨春のクラシックを棒に振ったものの、復帰後は下位条件戦で古馬を一蹴。初重賞挑戦となったセントライト記念(G2)では2着に入り、その能力の高さを表明した。
だが、その後向かったチャレンジC(G3)では1番人気ながら6着。さらに今年に入ってもメイS(OP)、前走の新潟記念(G3)で、それぞれ1番人気に支持されるも、9着と10着と大敗し、人気を裏切り続けた。それでいて5番人気だったエプソムC(G3)は勝っているのだから理解に苦しむ。
今回、“苦手”な1番人気に支持されることはなさそうだが、果たして……。
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