元JRA首脳「ブチギレ」ジャパンC外国馬ゼロ惨状に強烈ツッコミ!
24日、東京競馬場で行われたジャパンC(G1)は、O.マーフィー騎手が騎乗する3番人気のスワーヴリチャード(牡5歳、栗東・庄野靖志厩舎)が優勝。2着に3歳牝馬のカレンブーケドール、3着にワグネリアンが入った。W.ビュイック騎手が騎乗して、1番人気に支持されていたレイデオロは8着に終わっている。
昨年の大阪杯以来となる、スワーヴリチャードの復活G1勝利で幕を閉じた今年のジャパンC。だが、マーフィー騎手、ビュイック騎手、さらにC.スミヨン騎手、L.デットーリ騎手にR.ムーア騎手と、世界有数の技術を持つジョッキーはこぞって来日していたものの、外国馬の参戦は1981年に創設以来、初めての0頭。その存在意義が揺らぐ事態となっていた。
この異例の事態にジャパンCの創設に尽力し、競馬界で『ミスター・ジャパンカップ』とも呼ばれる元JRA副理事長の北原義孝氏が「FLASH」(光文社)に苦言を呈している。
記事で北原氏は、「賞金」と「士気」が問題だと指摘。日本は馬券売り上げの一部が賞金。だが、海外は有力なスポンサーが賞金を出すのが一般的で、それが高額な賞金のレースを開催できる一因となっているという。もう一度海外勢を呼ぶためにも、賞金システムなどを見直す時期にきているのかもしれないが、北原氏は『そういうルールを変えてでもやってやろう』という人が、JRAの中にはいない」とピシャリ。そして「どうすれば外国馬が来てくれるか、条件はなんなのか聞きに行けばいい」と海外の陣営の意見にも耳を傾けるべきだと語った。
「ジャパンCの外国馬出走は2016年から3頭、4頭、2頭となり、今年ついに0になりました。以前より海外勢の参戦意欲が減少傾向だったにもかかわらず、JRAの横田貞夫国際担当理事は『今回の結果を十分に検証し、今後のジャパンCを盛り上げることができるよう努力してまいりたいと思います』とピントがズレたコメントを発表しています。北原氏が声を荒げるのも当然だと思いますよ」(競馬誌ライター)
海外馬が参戦しないのは、賞金の額への不満、そして10月の米ブリーダーズC開催と、12月の香港国際競走との間に挟まれている施行時期も原因とされる。だがそれら以上に問題視すべきは、日本特有の馬場だとも考えられている。
「昨年のジャパンC(G1)でアーモンドアイが従来の日本レコードを1.5秒も更新する『2:20.6』を記録。海外の競馬関係者からは、このタイムを出した『異常な超高速馬場』に戸惑いの声が上がったといいます。海外では時計がかかるタフな馬場が多いですからね。
近年は日本の競走馬のレベルが上ったことにくわえて、この馬場の違いもあるのか、海外から参戦した馬たちの成績も振るいません。この事態に武豊騎手は自身の公式ホームページを通じて、『こういう速い馬場を設定すると、外国馬がジャパンCからますます遠のいてしまうという側面もきっとある』と警鐘を鳴らしていましたが、関係者たちには届かなかったようです」(競馬誌ライター)
海外勢からすれば、すでに日本の競馬は自分たちが行なっている競馬とは“違う”とさえ認識しているのかもしれない。来年、ジャパンCに外国馬は参戦するのだろうか……。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRA武豊・ルメールも霞む「ノーザン×マーフィー時代」? 欧州の若き天才に「ケタ違いに上手い」吉田勝己代表絶賛。「日本人にはできない」ライバル騎手ため息……
JRA有馬記念「出走馬」超豪華に話題沸騰!「女王」リスグラシューVS「3歳」サートゥル&ワールドプレミアにスワーヴ、カレンのジャパンC・1.2着も参戦か
ジャパンC武豊マカヒキ「大波乱演出」未遂をアンカツも大絶賛! 「狙い通り。あれしかない」あと一歩で大万馬券にファン騒然!?
ジャパンC(G1)マーフィー「神騎乗」でスワーヴリチャード復活勝利!「来年も、また日本に来たい」若き欧州の天才に導かれ“東京専用機”復活!
JRA日本「世界からの孤立」に現場から疑問の声続々……ジャパンC(G1)「外国馬ゼロ」を招いたのは超高速馬場だけではない