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JRA有馬記念(G1)最終追い切り「モヤを切り裂く」アーモンドアイ圧巻! 予定通り「状態上昇」はアイツ

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 シュヴァルグランは調教であまり鋭さを見せるタイプではない。今週の3頭併せも内のエタリオウには優勢だったが、外の2歳馬には脚色劣勢でいっぱいに追って頭ほど出るのがやっとだった。しかし、この馬は6F83秒9-38秒4-12秒1の時計が出ていれば十分、仕上げはこれでいい。

 スカーレットカラーは、流れるようなフットワークでウッド6F82秒4-36秒9-12秒1を馬なり。前走のエリザベス女王杯をしのぐデキは間違いないが、それでもこれだけの強力馬が相手、単に仕上げ、状態がいいくらいでは通用しない。今回は参加するだけだろう。

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 スティッフェリオは坂路で併せ馬、相手の追い出しを横目で見やるほどの余裕があり、果たせるかな追い出すとあっさり先着の52秒5-38秒0-12秒4。こと仕上げに関しては申し分ないが、あとは前走の天皇賞(秋)で10馬身差の12着に大敗した実力ということになる。

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 ジャパンCを制したスワーヴリチャードは、その疲れもなくすぐに調教を再開、12日の1週前追い切り(事実上の最終追い切り)坂路では50秒1-36秒9ー12秒2の破格時計が出ている。このため今週は坂路58秒2-42秒3-13秒2楽走の控えめ。しかし、いくらでも速い時計が出せる脚勢だったし、鞍上がちょっとでも油断すれば持っていかれそうな気合い乗り。すべて予定通りで前走以上といってもいいだろう。

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 栗東から池添が駆けつけて追い切られたフィエールマン。引っ張り切れないほどの道中の気合い乗りから、直線半ばでGOサインが出ると弾け、楽々と2馬身先着のウッド5F65秒6-38秒2-11秒7、この時計でまだたっぷりと余力を残していた。確かに凱旋門賞の大差しんがり負けは気になるし、果たして疲れがとれているのかどうかも心配されるものの、この追い切りを見ると、昨秋の菊花賞馬が蘇ったように映った。

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 もっか日本、海外のG1を2連勝中の牝馬リスグラシュー。今月初めから再調整の時計を出し始め、1週前追い切りの11日が坂路51秒6-37秒4-12秒3の速い時計。これだけやれるということはすべて順調にきた何よりの証拠。今週も坂路に入り意欲むき出しの併せ馬、時計は先週とほぼ同じ51秒3-37秒0-12秒3だが、追い出されてからの反応、動きは、もたつきが見られた先週とは違い、この馬本来の切れが戻った。グランプリの春秋制覇に準備万端整った。

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 ここがラストランとなるレイデオロは木曜追い。3頭併せの意欲は買えたが時計的にはウッド5F72秒1-41秒5と遅く、調整程度。2頭を追いかけ、直線大外に出てのラスト1F12秒0にはらしさが見られたものの、この全体時計の遅さでは… もともと速い時計は出さない馬であることはわかっていても物足りなさが残る。ちなみに前走のジャパンCの最終追い切りは5F69秒9-40秒1-12秒7だった。

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 菊花賞勝ちからおよそ2ヶ月、先月末から時計を出し始めたワールドプレミアは、1週前に長め7Fから併せ馬を敢行し、96秒5-37秒3-11秒9で堂々の先着。今週はオーバーワークを避けるかのように坂路54秒5-40秒4馬なりの最終調整。いささか気合い不足の気もしたが、動きに乱れはなく菊花賞当時のデキには戻っている。あとは初古馬相手のG1で通用するかどうかだけである。

~鈴木和幸プロフィール~

競馬記者歴46年、競馬評論家。ダービーニュース時代には、TBSのテレビ番組「銀座ナイトナイト」にダービー仮面として出演。メインレース予想7週連続的中の記録を作った。日刊現代では、本紙予想を20余年にわたって担当。58年にその日の全レースを的中させるパーフェクト予想を本誌予想として初めて達成。日刊・夕刊紙の本紙予想では初の快挙。

著書に「勝ち馬がわかる競馬の教科書」(池田書店)「図解競馬の参考書」(宝島)など多数。「勝ち馬がわかる競馬の教科書」は競馬書籍としては快挙とも呼べる、約7万部を発行している。

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