【徹底考察】スプリンターズS(G1) ビッグアーサー「進化した王者が見せたニュースタイル『変幻自在』の短距離王はスプリント界統一へ『逃げる』のか『控える』のか」
≪結論≫
本番のスプリンターズSにおいて大きな焦点となるのは、ビッグアーサーが再度逃げるか否かということだろう。結論から述べると、その可能性は極めて低い。
その理由は2つある。1つは前走のセントウルSでビッグアーサーが逃げたことは事実だが、それは予め「絶対に逃げる」と決めていて逃げたわけではなく、「状況に応じて」の逃げだったということだ。
それは『考察』で述べた最初の1ハロン12.3秒が、強い根拠となっている。これは過去5年間でも最も遅い時計であり、福永騎手はそんな状況を想定し、現実になったからこそ逃げを選択した可能性が高い。
2つ目の理由は、スプリンターズSでその展開はまず望めないからだ。本番には昨年のセントウルSを逃げ切ったアクティブミノルがおり、サマースプリント王者のベルカント、さらには高松宮記念2着のミッキーアイルと、強力な逃げ馬が合流してくる。
そのような状況で、逃げを身上としないビッグアーサーがハナを奪いに行くメリットはほぼ皆無といえるからだ。
その上で、スプリント王者に懸念される点は2つ。1つは初の中山参戦。関東圏でレースをするのは、福島で迎えたデビュー戦以来となる。直前輸送による当日の入れ込みには注意したい。
もう一つは当日の天気だ。予報は曇りとなっているが、前日まで雨が降る可能性がある。
ここまで12戦8勝、2着2回3着1回と、ほぼ完璧な成績を残しているビッグアーサーだが、唯一馬券圏内から外れたのが5着になったシルクロードS。さらに唯一3着になった阪神C。その2つに共通しているのは、馬場が稍重だったことだ。
高松宮記念を1:06.7のスーパーレコードで制したように、ビッグアーサーが真価を発揮するのは時計の速い馬場。ただでさえ開幕最終週に加え、急坂があるせいで一定のパワーが要求されるスプリンターズS。
その上で雨まで重なり時計が掛かる馬場になれば、さしものスプリント王にも不安要素が出てくるはずだ。
PICK UP
Ranking
11:30更新
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA横山典弘「ポツン」について激白!「俺のポツンがあまり好まれていないことはわかってる」知られざる「2つ」のポツンと、それでも続ける理由とは
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 四位洋文騎手が「トラウマ」嘆く……武豊騎手も不快感を露にした昨年「マイルCS」ディサイファの悲劇
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 武豊「スキャンダル」「ケガ」など揺れに揺れた2017年。弟・幸四郎騎手「引退」から小浦愛「不倫疑惑」、そしてキタサンブラック「大団円」までをプレイバック!














