真剣勝負の裏にある真実に斬り込むニュースサイト・GJ
GJ
真剣勝負の真実に切り込むニュースサイトGJ
NEW
2016.09.28 08:31

【徹底考察】スプリンターズS(G1) ビッグアーサー「進化した王者が見せたニュースタイル『変幻自在』の短距離王はスプリント界統一へ『逃げる』のか『控える』のか」
監修=下田照雄(栗東担当)

『考察』
「横綱相撲をしてきます」
前哨戦となったセントウルS(G2)。ビッグアーサーの主戦・福永祐一騎手は藤岡調教師にそうとだけ伝え、レースに挑んだという。
開幕週の1枠1番という絶好枠から好スタートを切ったビッグアーサーは、そのまま敢然とハナを主張。これまでのキャリアで逃げたことは一度もなかったが、出だしの1ハロンのタイムは12.3秒。
昨年、アクティブミノルが逃げ切った際の最初の1ハロンが11.9秒、一昨年が11.8秒。この事実からも、12.3秒でハナを奪った福永騎手の好判断が光る。開幕週の馬場、ビッグアーサーの能力を考慮すれば、そのまま圧勝まである……そう述べられる程、決定的な判断だった。
だが、結果的に余裕があったとはいえ2着ネロと1馬身差の決着となったのは、その後10.2‐10.6と急激な加速を強いられ、前半の600mが33.1秒になったからだ。
その流れを産み起こしたのは、スノードラゴンに騎乗していた川田将雅騎手。楽逃げを計ったビッグアーサーを即座にチェックしにいった判断の素早さは、さすが今年のダービージョッキーである。
一時は、先頭を走っていたビッグアーサーを交わして、王者に再加速を強いらせた。結果、次の1ハロンも10.8秒と決して楽な逃げは打たせていない。
だが、それでも止まらない絶対能力の高さが、今のビッグアーサーには備わっているようだ。
最後の1ハロンこそ12.5秒と時計が掛かったが、これは鞍上の福永騎手には最後まで後続を気にする余裕があり、ビッグアーサーにも十分な余力が感じ取れたままのゴールだったためだ。
結果、内容、馬の強さ。どれを取ってもほぼ完璧な前哨戦だったのではないだろうか。
PICK UP
Ranking
17:30更新引退・種牡馬入りが一転して現役復帰!? 数奇な運命をたどることになった競走馬たち
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 「元イエスタカス」ダッシングブレイズ重賞制覇に高須院長も「イエス」!? 名前に翻弄された素質馬の飛躍が話題
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- JRAヴィクトリアマイル(G1)至高の”1000円”勝負!現場ネタが導く「アノ伏兵」が波乱を!?
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬