
JRAステルヴィオ「血統」「ローテ」に死角なし!初のスプリント戦・高松宮記念(G1)で完全復活を賭ける!不安は1つだけ……
29日(日)に中京競馬場で高松宮記念(G1)が開催される。スプリント戦線でしのぎを削るダノンスマッシュ、タワーオブロンドンに加えて、初の短距離に挑むマイルG1勝ち馬のモズアスコット、グランアレグリア、ノームコアと好メンバーが揃った。
その中でも、2018年のマイルCS(G1)勝ち馬ステルヴィオ(牡5歳、美浦・木村哲也厩舎)を忘れてはいけない。
これまでマイルから中距離を中心に走ってきたステルヴィオだが、前走の阪急杯(G3)で初の1400m戦に挑戦。スタートで出遅れてしまい、中団からレースを進める。直線では進路が空いたところを抜け出して5着。終いの脚はしっかり使っており、9か月ぶりの実戦ということを考慮すれば、十分及第点の内容と言える結果だ。
18日に美浦WCコースで行った1週前追い切りでは、5ハロン67.9秒、ラスト11.8秒の時計をマーク。25日の最終追い切りは、丸山騎手を背に2勝クラスの僚馬を1馬身追走する形で行った。指示通りに残り100mから併せて、最後は半馬身先着した。追い切り内容から仕上がりの良さが感じられる。
初の1200m挑戦のステルヴィオだが、短距離適性の血統的な裏付けもある。
「ステルヴィオの父は言わずと知れた短距離王ロードカナロアです。さらに母父ファルブラヴの産駒は、短距離を得意とする傾向があります。ステルヴィオはこれまで中距離を走っていたのが不思議なぐらいのスプリンター血統ですよ。今年の高松宮記念で勝ち負け必至の狙いの1頭です」(競馬記者)
さらに今回のローテーションも好材料の1つだ。
過去15年の勝ち馬を見ると、2006年のオレハマッテルゼ、07年のスズカフェニックス(※)、14年のコパノリチャードの3頭が、前哨戦に阪急杯を使ってから、初の芝1200mで挑んだ高松宮記念を制している。(※スズカフェニックスのみダート1200m出走経験あり)
今年の出走馬でクリノガウディー、ダイアトニックも該当するが、実績最上位、血統背景からステルヴィオが最も勝利に近いと言っても過言ではないだろう。
しかし、ひとつだけ不安材料がある……。
初の1200m挑戦にあったって「スタートが鍵」と、陣営、丸山騎手は口を揃えている。たしかに短距離戦となると出遅れは致命傷になってしまう。前々走の安田記念(G1)もスタートの出遅れが響いて8着に敗れている。ここ2走出遅れているだけに、唯一の不安材料だ。
だが、これまではスタートを苦にしていなかったことを考えると、ここ2走がイレギュラーの可能性も高い。無事にゲートを出ることを期待したい。
以前から喉に不安を抱え、昨年は目の疾患で休養を余儀なくされたステルヴィオ。波乱万丈の同馬にとって、きっと中京1200mが完全復活の舞台となるだろう。
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