
JRAフローラS(G2) ホウオウピースフル「距離延長」大歓迎! 陣営が語る偉大な兄ブラストワンピースとの「違い」とは
今週26日はオークストライアル・フローラS(G2)が行なわれる。本命視されているスカイグルーヴをはじめ、優先出走権を狙った牝馬たちが出走してくるが、ホウオウピースフル(牝3歳 美浦・大竹正博厩舎)もまた、一発を期待される馬だ。
このホウオウピースフルは、2018年有馬記念を3歳で制したブラストワンピースを兄に持ち、兄妹ともに大竹厩舎所属の馬。その流れから、必然的にホウオウピースフルに期待が集まっている。
牡馬であるブラストワンピースはデビューから毎日杯(G3)まで3連勝でダービーに駒を進め、2番人気に押し上げられた馬だ。残念ながらスタートの出遅れが響いて、ダービーは5着に。しかし、荒々しくダイナミックな走りは、大器の片鱗を見せつけていた。
一方、ホウオウピースフルは、昨年8月札幌で新馬勝ち。11月の東京芝2000mの百日草特別に出走し牡馬に快勝。兄と同様、連勝で重賞に挑んだがクイーンCは6着惨敗。クラシックロードを走り抜けた兄だったが、妹には黄色信号が灯ってしまった。
「この馬は、当然デビュー前から注目度は高かったです。2歳の入厩前に軽く1ハロン14秒で走るほど。兄とは違うしなやかさで、バネの効いた体躯に期待が集まっていました。当然、大竹調教師は、ブラストワンピースと同じく、ホウオウピースフルのクラシックを意識したと思います。ですが順調に来た3戦目で、掲示板にも入れなかった6着は、マイルが合うと思っていた大竹調教師にとっては想定外だったと思います」(現場記者)
もともと緩い流れを先行し瞬発力勝負で2連勝していただけに、マイル重賞のペースは気になるところではあった。
しかし、調教が万全だったにもかかわらず、速い流れに付いていけず見せ場も無かった、というのはかなりの痛手だ。父オルフェーヴル譲りか、気性的にうるさい面があり、このレースから左だけチークピースを付けていたというのだが、今回の結果と関係はないのだろうか。
「たしかにうるさい面は気になるところですが、兄ブラストワンピースもこの時期はパドックでもうるさかったですよ。こちらの父はハービンジャーですが。そもそも、陣営は兄とは別馬という風に見ている印象があります。大竹調教師は『ぜんぜん似てない』と発言し、兄と比べると繊細だと語っていました。気性面に関する対応はできているほうだと思います」(同)
気性的なものが問題でないとするならば力負けなのか……それでは本命候補のスカイグルーヴらに為す術も無く敗れる可能性を、陣営は黙認するしかないのだろうか。
「あのレースを使ったあと、カイバをよく食べるようになったそうですよ。1つ上のレースを経験することで、馬が覚醒した可能性が高いですね。ホウオウピースフルにとって、クイーンCはいい経験になったと思います。
兄と違い、無敗のまま初重賞を勝てなかったのは残念でしたが、大竹調教師も『忙しい流れで脚が溜まらなかった』とコメントしていたように、まだまだこの馬の末脚を活かす競馬を諦めていないと思いますね。2歳時に、東京の直線をラスト33秒6の末脚で、2馬身差をつけて楽勝した百日草特別は、フロックではできないレース。今回は当時と同じ東京2000mですから、改めて期待したいですね」(同)
末脚が活きる展開になれば、フローラSはホウオウピースフルにぴったりの条件になりそうだ。ジョッキーにダミアン・レーン騎手を配したことからも、陣営の本気度は高い。
ホウオウピースフルをオークスに送るために最高の準備をして、人馬一体となってフローラSを勝ちに行くはずだ。
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