
JRA松山弘平&岩田康誠「落馬骨折」事故を振り返る。小牧太「ああいうパターンが一番怖い」不幸中の幸いは「○○だったこと」
先週26日の京都1Rでは、騎手5人が巻き込まれる大きな落馬事故があった。
幸い高倉稜、松若風馬、小崎綾也の3騎手に大きなケガはなかったものの、松山弘平騎手と岩田康誠騎手は当日の騎乗を取りやめる事態に……。仙骨骨折と診断された松山騎手こそ、すでに退院し近日中にも復帰となりそうだが、馬の下敷きになった岩田康騎手の方は長期離脱を余儀なくされそうだ。
出走16頭のうち、完走は10頭。そんな大事故があったレースを小牧太騎手が『netkeiba.com』で連載中のインタビューコラム『太論』を通じて、事故の瞬間を赤裸々に語ってくれている。
詳細はコラムをご覧いただきたいが、“件”のレースでアイファーパープルに騎乗していた小牧騎手。事故のあった4コーナーで14番手と後方にいたため「ずーっと見えてた」と、落馬事故の一部始終を把握していたようだ。
「危なかったね。もし(集団に)付いていけてたら……と思うとね」
一瞬のことだった。先頭集団を走る岩田康騎手のダイヴィンダートが突如、故障を発生し転倒。岩田康騎手が地面に叩きつけられると、勝負所で加速していた後続馬も次々と巻き込まれた。
接触などではなく、何の前触れもない故障による落馬だったため「(予兆は)ないない。いきなりやった。ああいうパターンが一番怖いねん」と、その時の恐怖を改めて振り返っている小牧騎手。
結果は、集団から大きく遅れた最下位だったが「僕の馬は競走中止でこそないけど、もう逃げて逃げて。競馬ができんようになってたね」「僕、ずーっと振り返ってたでしょう。目の前で次々と落ちていったから、すごく心配で……」と、レースどころではなかった様子が伝わってくる。
ただ、その一方で5人が落馬する大きな事故だったにもかかわらず、3人の騎手が無事だったことについては「芝じゃなくてよかったなと思ってね。芝は下(馬場)がもっと硬いから」と、ダートのレースだったことが大きかったようだ。
「ダートは砂ですから、こういったアクシデントの際は、芝よりもクッションの役割が大きいと言われています。小牧騎手も『全然違うと思う』と発言しており、岩田康騎手についても『もっと大変なケガなんちゃうかって心配やったけど』とダートレースだったことが不幸中の幸いと語っていました。
小牧騎手自身も2018年6月に落馬事故で肋骨を5本7か所骨折し、外傷性肺気胸を負った経験があります。重傷だったため長期離脱も心配されましたが、幸い約2か月で復帰。その時もダートのレースでした」(競馬記者)
現在JRA通算894勝と、900勝が迫っている小牧騎手。今年まだ2勝と苦戦が続くが「なんとか結果を出して、早く900勝せな!」と意気込みは十分だ。かつては岩田康騎手と共に園田競馬の二枚看板だった名手の記録達成を心待ちにしたい。
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