JRA 九州産馬の星・ヨカヨカ堂々デビュー! 22年ぶりとなる大快挙を狙う!?
13日(土)の阪神競馬場・第5Rの新馬戦(芝1200m)は、福永祐一騎手のヨカヨカ(牝2歳、栗東・谷潔厩舎)が勝利。レグルドール以来約3年ぶりに九州産馬が、『九州産馬限定の新馬戦』以外で白星を挙げた。
ヨカヨカは父スクワートルスクワート、母ハニーダンサー、母父Danehill Dancerという血統を持ち、熊本県にある本田土寿牧場で誕生した「九州産馬」だ。今年のJRAブリーズアップセールにて1122万円で取引されている。
「九州産馬」はその名の通り、九州で生産育成されている馬。だが、サラブレッドの一大生産地である北海道と比較すると、種牡馬や繁殖牝馬の質などが劣っているとされ、九州産馬がそれ以外の生産地の馬と同じレースに出て活躍することは難しい。
それだけに主だった九州産馬はその地域産まれの馬しか出られない「限定戦」に回り、九州産馬の頂点を懸けた「九州産馬のダービー」ひまわり賞(OP)に向かうのがほとんどだった。
だがヨカヨカは違った。陣営は、九州産馬の”定石”となる夏の小倉競馬場での「九州産馬限定新馬戦」ではなく、6月の阪神競馬場で「一般馬」との対決を選択。そしてレースでは福永騎手を背に4番手追走から上がり最速の脚を使い、見事に勝利。2着のモントライゼとはアタマ差だったが、3着以降には3馬身半差付けている。騎乗した福永騎手は「ゲートはもうひとつ」だったというが、「二の脚でリカバリーしてくれました」と語り、「九州産の中では力はかなり上位だと思います」とその能力の高さを評価していた。
「ヨカヨカは競馬関係者の中では密かに注目を集めていた1頭。今年のブリーズアップセールは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中山競馬場への輸送が中止。中山で実施されていた公開調教、騎乗供覧は日高や宮崎などの各育成牧場で撮影されることになりました。その宮崎育成牧場で行われた公開調教育成馬展示会で、ヨカヨカは2F23秒0、11秒0の1番時計をマーク。このこともあり、早くから評判を呼んでいたんです。
これからヨカヨカは一息入れて、夏の小倉競馬で開催されるフェニックス賞(OP)、ひまわり賞、小倉2歳S(G3)などへの出走を視野に入れているようです。久々に登場した九州産馬の逸材。これからどんな活躍をしてくれるのか楽しみです」(競馬誌ライター)
仮にヨカヨカが小倉2歳Sに向かい、勝利を収めることになれば、九州産馬として1998年のコウエイロマン以来の22年ぶりの大快挙となる。九州産馬・ヨカヨカに懸けられた期待は高まる一方だ。
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