JRAノーザンファーム「シナリオ通り」のドゥラメンテ祭り!? 来週セレクトセールに向け「猛プッシュ」ドゥラメンテ産駒のデビュー戦連勝劇
13日のセレクトセール開幕へ向け、新種牡馬のドゥラメンテが猛アピールだ。
11日、阪神競馬場で行われた新馬戦(芝1600m)は、1番人気のダノンシュネラ(牝2歳、栗東・池江泰寿厩舎)が優勝。最後の直線で鋭く抜け出すと、単勝2.3倍の人気に応えた。
13頭立てで行われた芝1600mのレースで、ダノンシュネラの発馬は一息で後方から。しかし、鞍上の川田将雅騎手の落ち着いたレース運びで最後の直線で外に出されると、父ドゥラメンテを彷彿とさせるような鋭い末脚を発揮。最後は2着に1馬身差をつけてデビュー戦を飾った。
「ダノンシュネラの池江泰寿調教師が『この馬場は良くない』と話していた通り、重馬場の難しいコンディションでしたが、初出走で勝利したことに大きな意味があると思います。レース後には川田騎手も『次は乾いた馬場で走らせてあげたい』と良馬場での上積みを期待していましたね。
ただ、父ドゥラメンテにとっては嬉しい勝利。来週にはセレクトセールがありますし、いいアピールになったんじゃないでしょうか」(競馬記者)
さらに、この日のドゥラメンテはこれで終わらなかった。
ダノンシュネラの快勝劇からわずか数分後、今度は福島競馬場で行われた新馬戦(芝1800m)で、1番人気のドゥラモンドが快勝。ドゥラメンテにとっては、早々に3勝目を上げることとなった。
「ドゥラモンドはスタートも決まって、好位から落ち着いた競馬でした。鞍上のD.レーン騎手が『馬場が傷んでベストではなかった』と話していた通り、稍重の難しいコンディションでしたが、しぶとく伸びていましたね。こちらも良馬場なら、もっとやれるんじゃないでしょうか」(同)
新種牡馬ドゥラメンテにとしては、これが6月7日のアスコルターレ以来となる嬉しい2勝目と3勝目。大きな期待を背負っていながらも初勝利以降、産駒が13連敗と苦しんでいただけに、関係者もホッと一息といったところだろう。
「ドゥラメンテは、産駒がまだデビューしていない時から、種付け料が異例の高騰(400万円→700万円)を続けるなど、ノーザンファームをはじめとした社台グループの期待の高さは明らか。
そういった意味で、今日はまさに(ドゥラメンテを管理し、両馬を生産した)社台グループの思惑通りの結果になったんじゃないでしょうか。来週のセレクトセールには多くのドゥラメンテ産駒の上場が予定されていますし、これまで評判が芳しくなかっただけに、この2勝は非常に大きいと思います。
特に阪神で勝ち上がったダノンシュネラは、昨年のセレクトセールで牝馬ながら1億6500万円という高額で取引された良血馬。そういった意味でも来週に向けて、大きなアピールになったのではないでしょうか」(別の記者)
実際に来週ノーザンホースパークで13、14日の2日間にわたって行われるセレクトセールには、合計32頭ものドゥラメンテ産駒が上場予定だ。
昨年、ディープインパクトとキングカメハメハという大種牡馬を相次いで亡くした社台グループだけに、ドゥラメンテには次代の屋台骨を担う大きな期待がかけられているようだ。
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