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JRA種牡馬モーリス評価「大暴落」セレクトセールでドゥラメンテとの明暗クッキリも……真価を問われるのはまだ先の理由

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 13日、14日の2日間に渡って行われた「セレクトセール2020」も終了。2日間の合計落札総額187億6200万円は過去最高の205億1600万円を記録した昨年に次ぐ2番目。コロナ禍で開催が危ぶまれた状況下ながらも大盛況に終わった。

 昨年亡くなった2大種牡馬ディープインパクト、キングカメハメハの後継種牡馬争いにも大きな注目が集まるなか、今年の新馬戦で話題となったドゥラメンテとモーリスの産駒の成績がセールの結果にも影響する結果となった。

 今夏から産駒がデビューした新種牡馬として、期待の高かったのがこの2頭だ。しかし、ドゥラメンテはアスコルターレが早々にデビュー勝ちを収めたものの、以降は連敗が続いた。評判馬スワーヴエルメがデビュー戦を2着に敗れる誤算もあったが、何とかセレクトセール直前にダノンシュネラネラとドゥラモンドで勝利をあげて面目を保った。

 一方、モーリスは期待の大きかったブエナベントゥーラ、レガトゥスをはじめとする上位人気馬がことごとく敗退、初勝利をあげたのは6番人気の穴馬カイザーノヴァのみ。新馬戦の結果が、そのまま産駒の落札額に直結することが多いセレクトセール前に評価を落とすこととなった。

 今年のセレクトセールでドゥラメンテ産駒は3頭が億超えするなど多数の高額落札があったが、モーリス産駒は遠く及ばぬ高額落札3900万円にとどまった。それぞれの評価は大きく明暗を分けたといえる。

 だが、競走馬としての実績はクラシック2勝のドゥラメンテに対し、G1・6勝のモーリスの方が上の見方もできる。スピード主流の近代競馬でマイルG1・4勝は強調材料でもあり、古馬でも活躍する成長力も見せている。モーリス自身も本格化したのは古馬となってからのため、産駒も同じ成長曲線となる可能性も高い。評価を下すには、まだ早過ぎる印象も拭い切れない。

「父のスクリーンヒーローは古馬で本格化しました。産駒のゴールドアクターも古馬になってからG1を勝ちましたし、モーリスにしても同様です。近年は使いだしが早くなる傾向もあって6月からデビューさせたこともありますが、結果的にやはりまだ早かった印象ですね。3歳秋から古馬になって本格化する可能性が強いだけに、この時期だけで評価を下げてしまうのはまだ早いと思われます。

ただ、購入する側からすれば、先のことよりも目に見える結果を優先したくなるのは仕方がないでしょう。ドゥラメンテは骨折した影響も大きかったとは思いますが、古馬でG1を勝つことはできませんでした。こちらの方が早い時期から走る可能性が高いといえるでしょう。そういう意味ではドゥラメンテ産駒に対して、モーリス産駒が安くなったのは必然だったのかもしれませんね。」(競馬記者)

 今年の3歳でも6億円で取引されたアドマイヤビルゴがG1出走すら叶わなかった一方で、1200万円で取引されたデアリングタクトが無敗で牝馬クラシック2冠を制したように、必ずしも金額イコール能力とはいえないのが競走馬でもある。

 晩成タイプと見られているモーリスの産駒だけに、真価を問われるのはまだ先のこととなりそうだ。

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