JRAラフィアンが「22年ぶり」の大勝負!? 牝馬としてクラブ史上2位!“高額”ディープインパクト産駒プリペアードが強敵ぞろいの中京で初陣
12日(土)、中京の4レース「2歳新馬(牝馬限定)」で、サラブレッドクラブ・ラフィアン(以下、ラフィアン)の期待馬プリペアード(牝2歳、栗東・宮徹厩舎)が国分優作騎手を背にデビューする。
昨年他界したディープインパクトを父に持つプリペアード。2018年のセレクトセールで、6480万円で落札された注目馬だ。
9日(水)の最終追い切りでは、栗東坂路で53秒8-13秒0という2歳馬としては水準以上の時計をマークした。しかし、このレースにはジェンティルドンナの仔、ジェラルディーナ(父モーリス)など有力馬が勢ぞろい。プリペアードへの注目度は決して高くないのが実情だ。
それでもラフィアンのプリペアードに対する期待値は高い。なぜなら、プリペアードの募集総額が7500万円(1口75万円×100口)という“超高額馬”だからだ。7500万円という額は、社台やノーザン系の一口クラブなら決して珍しくないが、ラフィアンの牝馬としてはクラブ史上2位という高値である。
「ラフィアンといえば、募集総額が1000万~2000万円台というリーズナブルな価格の馬がほとんどです。これまで活躍した馬も2000万円前後の馬が多く、クラブ史上最も賞金を稼いだマイネルキッツは1700万円(生涯獲得賞金は約5億5704万円)で募集されました。
一方で、よく耳にするのが、『ラフィアンの高額馬は走らない』というフレーズです。たとえば、クラブ史上最高額の1億4000万円で募集されたマイネルエクソンという馬は、中央で未勝利に終わり、賞金を稼げませんでした(地方転厩後に約2500万円を獲得)。他の高額馬も軒並み、元を取ることなく引退しています」(競馬誌ライター)
高額馬で唯一、成功したといえるのが7000万円で募集されたマイネルラヴだろう。タイキシャトルの引退レースとなった1998年のスプリンターズS(G1)を優勝するなど、生涯3億円以上を稼ぎ、回収率は452%に上った。
特に牝馬の方が「ラフィアンの高額馬は走らない」という言葉が当てはまる。これまで総額3000万円以上で募集された牝馬は今年の2歳馬も含めて30頭いるが、回収率が100%を超えた馬はいまだにいない。
牝馬の歴代最高募集額は、プリペアードから22世代も前のマイネコスモスという馬だった。父がカーリアン、半兄がアンブライドルズソングという超良血牝馬で、総額9000万円という高値で募集された。
しかし5戦して未勝利のまま引退。生涯獲得賞金は430万円、回収率はわずか5%という結果に終わった。プリペアードは、牝馬としてはマイネコスモスに次ぐ額での募集。まさにラフィアンにとって、22年ぶりの大勝負というわけだ。
はたして、ラフィアン史上2番目の高額牝馬プリペアードは「ラフィアンの高額馬は走らない」という不名誉なレッテルはがしの一翼を担うことはできるだろうか。
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