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JRA来年「引退」松田国英調教師「2頭出しで、最後にひと花」G1馬タイムフライヤー“級”の大物が5馬身差で連勝! 最後のフェブラリーS(G1)へ出世街道驀進!

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 13日、中京競馬場で行われた8R3歳上1勝クラス(ダート1800m)は川田将雅騎手の1番人気ハギノリュクス(牝3、栗東・松田国英厩舎)が勝利した。2着は6番人気キースローガン、3着には3番人気マテラサンオウが入った。

 持ったままで2着馬を5馬身突き放したハギノリュクスの走りには衝撃が走った。他馬とはあまりにも力が違い過ぎたというしかない。単勝オッズ1.3倍の断然人気ですら高いと感じるほど、圧巻の内容だった。

 レースはあわや躓くかというスタートだったハギノリュクス。だが、ピンチらしいピンチもこれくらいしかなかった。川田騎手がすぐに体勢を立て直してリカバーすると、そのまま先手を奪ってマイペース。

 直線に入っても脚色は余裕十分。鞍上の川田騎手が後ろを振り返ることもなく、ムチを入れられて激しく追われる後続馬を置き去りにしてしまった。まさに調教代わりといえるような楽勝だった。

 それもそのはずだ。

「ハギノリュクスとタイムフライヤーの2頭出しで、最後にひと花咲かせたいと考えていますよ」

 これは先月、競馬ライターの平松さとし氏が、来年2月に定年を迎える松田国調教師を取材した際に、最後のG1となるフェブラリーSへの意気込みを語ったものだ。当時、ハギノリュクスはまだ未勝利戦をやっと勝ったばかり。それにも関わらず、G1馬タイムフライヤーと並んでその名前が出ていることからも、厩舎のハギノリュクスに対する期待の大きさがうかがい知れるだろう。

 ハギノリュクスは前走、7月に行われた函館の未勝利戦を初ダートながら1分43秒6という好時計で勝利していた。このタイムは同じく函館ダート1700m条件だったマリーンS(OP)を勝ったタイムフライヤーと同タイムだったのである。

 過去30年の良馬場で行われた函館ダート1700mで8番目に速い記録だったのだ。この時点でハギノリュクスの能力はオープンクラスと遜色がなかったといえるだろう。

「前走で462キロまで増えていた馬体がこの日マイナス20キロだったのは気になりますが、今回の大楽勝ならダメージは残らないでしょう。おそらく次はプラス体重で出走できるのではないでしょうか。

馬体重の心配よりも楽しみの方が大きなレース内容を評価したいですね。引退間近の松田国厩舎にとってもタイムフライヤーに続く看板馬となりそうです」(競馬記者)

 一時代を気付いた名伯楽も、来年の2月で引退が決まっている。調教師として挑戦できるG1レースはそう多くない。

 今回、馬なりで圧勝した中京のダート1800mは、チャンピオンズC(G1)と同じ舞台であるだけに、G1挑戦をより意識したのかもしれない。

名伯楽の引退まであと半年。果たしてハギノリュクスは、厩舎の先輩タイムフライヤーと共に檜舞台に立てるだろうか。今後のダート重賞戦線に向け、楽しみな馬が登場したといえそうだ。

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