
JRAローズS(G2)キズナ産駒はマルターズディオサだけではない!? コントレイルを出したノースヒルズの期待馬がトライアルから本気仕上げか
20日、中京競馬場では秋華賞(G1)の前哨戦・ローズS(G2)が行われる。普段は阪神競馬場で開催されるレースだが、今年は中京での開催となる。無敗の牝馬2冠馬デアリングタクトの秋華賞直行で、混戦に拍車が掛かるメンバー構成だ。
また、今年のローズSには確たる軸になりそうな馬がいないことも特徴かもしれない。春のクラシックで掲示板に載った馬は、桜花賞(G1)4着のクラヴァシュドールとオークス(G1)4着のリアアメリアのみ。
しかし、前者はオークスで15着、後者は桜花賞で10着と安定感はもうひとつ。力関係の把握はより難解となるだけに、馬券的な妙味も十分にありそうだ。
そこで注目したいのはアブレイズ(牝3、栗東・池江泰寿厩舎)である。同馬を生産したチーム・ノースヒルズはこれまで数多くのビッグレースを勝利している名門。今年は春の牡馬クラシックを無敗で制したコントレイルを輩出したように最も勢いのある生産者といっても過言ではない。
コントレイルにとって先輩ダービー馬となる父のキズナもまた、ノースヒルズ出身の馬だった。先日もキズナ産駒マルターズディオサが紫苑S(G3)を制するなど、種牡馬としての成績でも好調をキープしていることは、同じ父を持つアブレイズにとっても好材料だ。
オークスを17着に大敗したことで、アブレイズは人気の盲点となる可能性が非常に高い。だが、この1戦だけで実力不足と決めつけてしまうのは早計だろう。2月にデビュー勝ちしたアブレイズは、キャリアわずか2戦の身で重賞のフラワーC(G3)を勝利した素質馬である。キャリアの浅さが敗因だったと考えると、巻き返しの余地は十分に期待できる。
「デビューから押せ押せで使われた前走とは違い、秋はG1から逆算してローテーションを組めたことがプラスとなりそうです。
3歳牝馬の休み明け初戦ということもあって、余裕を持たせる陣営が多い中、池江厩舎は中間でかなりハードな追い切りを課しています。
アブレイズも厩舎の期待に応えるように好時計を出しており、休み明けから勝ち負けを意識出来そうな仕上がりといえそうです」(競馬記者)
アブレイズは3日の2週前追い切りで、栗東の坂路を4ハロン51秒7-ラスト1ハロン12秒0、9日の1週前追い切りでは4ハロン51秒3-ラスト1ハロン11秒7をマーク。数字だけなら最終追い切りさながらの好タイムを連発していることも、充実の証だろう。
デビュー2連勝からオークス敗退は、上位人気が確実視されるデゼルと同じ。重賞であるフラワーCを勝利していることを考えれば、むしろ実績としてはアブレイズが上という見方も可能なだけに、注意が必要な1頭となりそうだ。
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