JRA武豊「凱旋門賞ジャパン出走取り消し」心情を吐露…… 菊花賞(G1)アンティシペイトで「倍返し」を狙う!?
今年の凱旋門賞(仏G1)はC.デムーロ騎手の5番人気ソットサスが優勝。2着に4番人気インスウープ、3着に3番人気ペルシアンキングが入り、1番人気に支持されたエネイブルは6着に終わった。
世界最高峰の1戦は波乱の決着を迎えた。だが、そのレースに「不退転の決意」で参戦を決意した武豊騎手は、騎乗予定だったジャパンが薬物検査で陽性が出たとして出走取消。参加することすらできなかった。
なんとも無念な形で幕を閉じることになった武豊騎手の凱旋門賞挑戦。8日、武豊騎手は自身のHPに掲載されている日記で、その心中を明かしている。
武豊騎手は『勝負服を着ないで観戦するとは想像もしていませんでした』とのタイトルで日記を更新。まず帰国を報告し、このような事態は想像していなかったものの、『関係者の落胆を思うとボクだけが沈んでいるわけにもいきません』と綴り、『どうしても勝ちたいレースを生観戦できたのも、貴重な経験』と前を向いた。
「武豊騎手はスプリンターズS(G1)や秋華賞(G1)に騎乗するチャンスを投げ打ってまで渡仏しています。そして凱旋門賞の2日前に開催されたダリア賞(L)では、3番人気のアマレナで2着に5馬身差をつけて圧勝。昨年騎乗して15着に敗れた仏オークス(G1)の借りを返すことにも成功していました。勢いに乗ることに成功し、悲願成就に向けて邁進するばかりだった中、降って湧いたジャパンの出走取消。計り知れないショックが襲ったと思います。
それでも、そんな素振りを見せない武豊騎手の姿勢は素晴らしいですね。凱旋門賞を観戦したと綴っていますが、その間にも落馬でキャリアを絶たれた英国の障害騎手との交流もはかっていたそうです。騎乗技術や残した成績だけではなく、突然訪れた不幸の最中でも、周囲に気を配れることができる。だからこそ、“レジェンド”と呼ばれるのだと思います」(競馬記者)
武豊騎手はこれから2週間の自宅待機。復帰週に開催される菊花賞(G1)は、夏の上がり馬アンティシペイト(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎)とのコンビで挑む。
「武豊騎手はお手馬のマイラプソディで菊花賞に向かうのが有力視されていました。ところが同馬は神戸新聞杯(G2)に出走した際に鼻出血を発症。JRAの規定により1カ月間の出走停止となったため、新たにアンティシペイトのコンビで大一番に向かうことになりました。
凱旋門賞に出走すらままならなかったため、武豊騎手はフラストレーションが溜まっているでしょう。気合いは十分で望んでくれるはずですし、凱旋門賞の悔しさを倍返しにしてくれるような騎乗っぷりに期待したいですね」(競馬誌ライター)
歴代最多の菊花賞5勝を誇る武豊騎手。今年、凱旋門賞に出走できなかった無念さを糧に6勝目を狙う。
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