
JRA三浦皇成「悩ます」5戦連続1番人気「遅れてきた大物」が菊花賞(G1)へ! 不気味さ増す国枝栄厩舎に揃った「3本目」の矢
三つ巴を制した勝利は、大きな一歩になるかもしれない。
26日、中山競馬場で行われた九十九里特別(2勝クラス、芝2500m)は2番人気のダノングロワール(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎)が優勝。最後は3頭が横並びになる接戦だったが、ねじ伏せるように先頭で駆け抜けた。
デビューから5戦連続1番人気の大器が、大舞台に間に合った。12頭立てのレースを中団で折り合ったダノングロワールは、最後の直線で外に持ち出されると、しぶとく前に迫る。最後は先に抜け出したウインキートスとエフェクトオンをまとめて差し切って、クビ差だけ前に出た。
「リズム良く運べたし、未勝利戦で中山を走った時よりもコーナーに上手く対応できていた」と、2連勝に導いた鞍上の三浦皇成騎手は相棒の成長を実感。管理する国枝栄調教師が菊花賞(G1)参戦を明言すると、鞍上も「もっと広いコースの方がパフォーマンスを発揮できそう」と、京都外回りコースでのさらなる上積みを期待した。
「レース後に、前回中山を走った時よりも『コーナーが上手くなっていた』と話していた三浦騎手ですが、そのレースでダノングロワールに騎乗していたわけではありません(三浦騎手は勝ったキングオブドラゴンに騎乗していた)。おそらくコンビが決まってから映像でチェックしたと思われますが、それだけでもこの馬に懸ける意気込みが伝わってきますね。
最後は3頭の叩き合いになりましたが、2着のウインキートスは前走札幌の2600mを3馬身差で快勝した素質馬。3着のエフェクトオンも前走1番人気2着と、このクラスでは一枚上の存在です。4着以下は8馬身以上ちぎれていましたし、そんな2頭に競り勝ったのは価値のある勝利だと思います」(競馬記者)
父ハーツクライに、母ソーメニーウェイズが米国のG1馬とあって、単勝1.5倍に支持されたデビュー当初から期待されていたダノングロワール。初勝利までに3戦要した影響で春のクラシック挑戦は叶わなかったが、長丁場で真価を発揮した。
時計の掛かるタフなコンディションの中山の2500mで強い内容を見せただけに、本番の3000mは、この馬にとってむしろプラスだろう。先日のセントライト記念(G2)で2着したサトノフラッグを擁する国枝厩舎から、また1頭楽しみな有力候補が現れた。
「国枝厩舎からは、他にも夏の阿寒湖特別(2勝クラス)を勝ったアンティシペイトが菊花賞挑戦を表明しています。今年はコントレイルという大本命がいる菊花賞ですが、騎手同士の駆け引きがいつも以上に重要になる長丁場だけに、この“3本の矢”は不気味ですよ」(別の記者)
九十九里特別を勝っての菊花賞制覇といえば、2004年のデルタブルースが思い出される。その時の1番人気がダノングロワールの父ハーツクライだったことは、何かの因縁か。
G1初制覇が待たれる三浦騎手にとっては、すでにお手馬のヴァルコスが菊花賞出走を表明しているだけに、悩ましい選択になるかもしれない。
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