JRAウインマリリンとコンビ「全勝」横山武史、初G1制覇へ秘策あり!? 秋華賞(G1)「大逃げ」「最後方」G1でみたび“父譲り”大胆騎乗か
18日、京都競馬場では秋華賞(G1)が開催される。オークス(G1)2着のウインマリリン(牝3歳、美浦・手塚貴久厩舎)は主戦の横山武史騎手を鞍上に戻し、最後の1冠を狙う。
前走のオークスは、騎乗停止中だった横山武騎手に代わり、父の横山典弘騎手が代打騎乗。外枠から2番手につける好判断もあって、優勝したデアリングタクトと半馬身差の2着にしぶとく粘った。
秋華賞では再び息子の横山武騎手に乗り替わるが、このコンビは3戦3勝と相性抜群。ただし、ここで下手な騎乗をしてしまえば、「まだまだ父には及ばない……」と言われかねない。関東リーディングジョッキーとして、父に負けない騎乗を見せたいところだろう。
デアリングタクトという抜けた存在はいるが、もし横山武騎手が番狂わせを起こせば、偉大な父を“超える”ことになる。
父の横山典騎手のG1初制覇は1990年。騎手生活5年目のエリザベス女王杯(G1)だった。秋華賞が創設される前の当時、同レースは牝馬3冠の最終戦という位置づけ。まだ頭角を現し始めたばかりの22歳の若武者は、8番人気の伏兵キョウエイタップに騎乗。大外18番枠からうまくインに潜り込み、後方で脚をためる作戦を取る。4角では14番手という絶体絶命の位置にいたが、有力馬が直線そろって大外に持ち出す中、キョウエイタップは内をするすると鋭伸。横山典騎手は、12度目の挑戦で、技ありのG1初制覇を飾った。
もし息子の横山武騎手が今年の秋華賞を勝てば、父より1年早い4年目、G1レース3度目でG1ジョッキーとなる。横山武騎手には30年前に父が見せたような“秘策”はあるのだろうか。
14日の共同会見では、ウインマリリンを管理する手塚調教師が「(レースの)イメージは、ジョッキーに任せます」と横山武騎手に一任する姿勢を見せた。それに対し、レースプランを問われた同騎手は「京都の小回りですが、マリリンは中山でも東京でも勝っているように本当に柔軟な子で、乗りやすい馬なので、コース形態など何も不安はないです」と煙に巻く回答で、具体的なレースプランについては明言を避けた。
しかし、過去2度のG1レースを見る限り、父譲りの大胆な作戦を取る可能性は高いのではないだろうか。
「(横山武騎手は)過去2度G1に騎乗しています。昨年の日本ダービー(G1)では、父に代わって騎乗したリオンリオンで大逃げを打ちました。2度目のG1挑戦となった今年のNHKマイルC(G1)ではウイングレイテストに騎乗。好スタートを切ったのですが、最後方まで下げるという大胆な騎乗を見せました。
結果的にリオンリオンが15着、ウイングレイテストは7着に敗れましたが、いい意味で20歳そこそこの若手騎手がG1でできる騎乗ではありませんでしたね。肝が据わっている証拠でしょう。父の典弘騎手も時に奇策ともいえる大胆な騎乗で結果を残してきました。武史騎手は、間違いなくそのDNAを受け継いでいると思います」(競馬誌ライター)
当のウインマリリンは、これまで好位から正攻法の競馬しかしていないが、21歳の鞍上に秘策はあるのか。今年の秋華賞は逃げ馬が不在。玉砕覚悟で、昨年のダービーのような思い切った逃げを打つことも選択肢の一つ。それとも父が30年前に見せたような“技”を繰り出すだろうか。
横山武騎手とウインマリリンの出方が今年の秋華賞のカギを握っているかもしれない。
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