JRAコントレイルもお手上げ!? カナダ3冠は「超過酷」条件……「日本人×独眼馬」の異色コンビが3冠逃す

25日、京都競馬場ではJRA史上3頭目の無敗3冠馬が誕生した。これまでの中で最も苦しい戦いを強いられた福永祐一騎手鞍上のコントレイルだったが、クビ差しのぎ快挙を達成した。
コントレイルが3冠に輝く数時間前。遠く離れたカナダでも2冠馬が3冠を目指し、当地のクラシック最終戦、ブリーダーズSに出走した。
大仕事に挑んだ馬の名はマイティーハート。例年ならニュースで取り上げられること自体珍しいカナダの3冠レース。今年は、マイティーハートに騎乗していたのが日本人騎手だったこともあって、日本でも目にする機会が多かった。
偉業に挑戦したのは、23歳の福元大輔騎手。グリーンチャンネルでも特集されたことがあり、ご存じの方もいるだろう。かつてJRAの競馬学校を2度受験するも不合格という過去を持つ福元騎手。夢を追って、単身でカナダに渡り、現地で騎手免許を取得したという苦労人だ。
マイティーハートとは、1冠目のクイーンズプレートS(9月12日)で初めてコンビを結成。6番人気という低評価を覆し、オールウェザーの2000m戦を見事逃げ切り、G1初制覇を飾った。
約2週間後の9月29日には、2冠目のプリンスオブウェールズSに出走。このレースでは2番手に控える競馬を見せ、危なげなく優勝。オールウェザーからダートに替わり、2000mから1900mへの距離短縮も難なくこなした。
そして迎えた3冠目は現地時間24日、なんと芝の2400mという条件で開催された。カナダのクラシック3冠は、オールウェザー、ダート、そして芝という異なる3種類の馬場が舞台。日本で例えるなら、日本ダービー、ユニコーンS、ジャパンダートダービーに挑むようなものだろうか。それ以上に特異な条件と言えるだろう。
しかも、今年は新型コロナウイルスの影響もあって、日程は大幅に変更され、3冠レースがわずか1か月半という短期間に開催された。そんなタフな条件下で、3冠目ブリーダーズSでも1番人気に支持された福元騎手とマイティーハート。積極的にハナを奪う攻めの競馬を見せたが、直線失速し、7着に敗れた。
3冠は幻に終わったマイティーハートだが、当歳時に事故で左目を失った「独眼馬」としても注目を浴びた。
「JRAでは、競走馬に登録された後に、左右どちらかの視力を失った場合は、平地競走でのみ出走が認められています。逆に言うと、登録前だと出走はできません。かつて東京サラブレッドクラブが募集した期待のディープインパクト産駒が登録前に目の病気を発症し、フランスに輸出されたこともありました。
一方、登録後に独眼になり、国内で活躍した馬もいます。ルーベンスメモリーという馬は、現役時に不慮の事故で片目を失明しましたが、その後オープンクラスまで出世しました。2004年の日経賞でゼンノロブロイを破って優勝したウインジェネラーレという馬は、その年に片目を失明しましたが、その後も現役を続行。ディープインパクトの引退レース(2006年有馬記念)にも出走しましたね」(競馬誌ライター)
3冠を逃したマイティーハートだが、血統的には明らかにダート向き。福元騎手とのコンビで再び大舞台で暴れ回る姿を見られることだろう。
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