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JRA有馬記念(G1)「不運のジンクス」がクロノジェネシスを襲う!? アーモンドアイ、ウオッカら歴史的名馬も越えられなかった難題とは……

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 27日(日)、ファン投票の得票数の多い上位10頭に優先出走権が与えられるグランプリレース・有馬記念(G1)が開催される。中間発表の時点では、無敗の牡馬3冠を達成したコントレイルが1位だったものの、クロノジェネシス(牝4、栗東・斉藤崇史厩舎)が逆転に成功。晴れて1位で選出されている。

 クロノジェネシスは今年の始動戦である京都記念(G2)を勝利すると、続く大阪杯(G1)で2着と好走。そして迎えた宝塚記念(G1)では、3、4コーナーで外から猛然とまくりを仕掛けると、最後の直線でも目覚ましい伸びを見せて、2着のキセキに6馬身差をつける圧勝。古馬G1初勝利を飾った。

 秋は天皇賞・秋(G1)に向かい、勝ち馬アーモンドアイから0秒1差の3着。だが、スタート直後にライバルたちがヨレたことも影響し、位置取りで後手に回ったことも敗因のひとつとされた。鞍上の北村友一騎手は、「スタートだけは出負けしたくないと思っていた」と語るも、「外から寄られ、取りたいポジションを取れずに下げる形」と悔やんだ。そんな不利がありながら、最後まで最強女王に食い下がった走りを見せたことも、今回ファン投票1位に選出された理由のひとつだったのだろう。

 16日、クロノジェネシスは北村友騎手を背に栗東・CWコースで併せ馬。僚馬を追走する形で行われ、その様子を見守った斉藤崇師は、「いつもの1週前」とジャッジ、「前回使って2走目になり、カリカリしていない」と、気負っているところもなく、順調に調整が進んでいると話していた。

 古馬G1・2勝目に向けて視界良好なクロノジェネシス。だが、その人気と実力を兼ね備えている有力牝馬に、『有馬記念のジンクス』が立ち塞がるという。

「有馬記念ではファン投票1位に選出された牝馬の優勝はありません。95年にヒシアマゾンがファン投票1位に選ばれて出走したものの5着。97年、98年にはエアグルーヴが2年連続で1位になるも、それぞれ3着、5着に終わっています。

 2000年代になってからも、3年連続で1位に輝いたウオッカが、初選出された07年に出走するも11着に終わり、08年、09年は回避。また翌年からはブエナビスタがファン投票で連覇を飾るも、10年2着、11年7着と優勝には手が届きませんでした。

 昨年もアーモンドアイがファン投票トップで選出され、単勝1.5倍の圧倒的支持を集めるも、優勝を果たしたのはリスグラシュー。アーモンドアイはキャリア最低着順の9着に終わりました。ただの偶然と片付けるのは簡単ですが、名だたる名牝が敗れているだけに気にかかるのも当然。クロノジェネシスにはこのジンクスを打ち破って、春秋グランプリ連覇を達成してもらいたいですね」(競馬誌ライター)

 果たして今年の有馬記念では、ファン投票1位選出の牝馬が初の優勝を飾ることができるのか。レース当日を楽しみに待ちたい。

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