JRAアメリカンシード「5馬身差」圧勝に東海S(G2)も霞んだ! 「余裕がありました」底知れない強さにC.ルメールも唸った「超大物候補」が爆誕
ダートの超大物候補が誕生した。
24日、中山競馬場で行われたアレキサンドライトS(3勝クラス)は、C.ルメール騎手の1番人気アメリカンシード(牡4、栗東・藤岡健一厩舎)が優勝。単勝1.2倍の圧倒的1番人気に応える3連勝で今年最初のレースをモノにした。
降り続いた雨の影響でこの日の中山は不良のダート。脚抜きのいい状態で先行勢の好走が目立っていたことも、逃げたアメリカンシードの強さをより引き立てた。
レース後、C.ルメール騎手が「楽にマイペースで走っていました。前でまだ物見をしたり余裕がありました」と余裕のコメント。ムチが一発も入らないワンサイドゲームを冷静に振り返った。
17日の中京10R雅S(3勝クラス)を除外になった鬱憤を晴らすかのような大楽勝だった。登録段階ではフルゲート16頭に対し18頭が登録。だが、アメリカンシードに敵わないと見たのか、いざ蓋を開けてみれば11頭の少頭数でのレースとなった。
前走の犬山特別で騎乗していたルメール騎手には、5馬身差で楽勝したイメージも残っていたのかもしれない。ゲートが開くと、他馬の出方を窺うことなく迷わず先頭に立ってレースを先導。後は「かかってこい」と言わんばかりの強気な騎乗ぶりも目を引いた。
終始楽な手応えで最後の直線に入ると、もはやアメリカンシードの独壇場といっていい状況。好位からアメリカンシードを追いかけた馬は、脚をなくしてズルズルと後退してしまったように他馬との力の違いは歴然だ。持ったままで抜け出すと、直線半ばではルメール騎手が後ろを振り返る余裕すら見せた。
芝でデビューしたアメリカンシードは皐月賞(G1)まで歩を進めたものの12着に大敗。7月の1勝クラス(芝2200m)で1番人気に支持されたものの9着と精彩を欠く内容だった。
だが、ダートに矛先を転じた10月の1勝クラス(ダート1800m)で才能が開花。初ダートとなったレースを7馬身差で飾ると、ダート2戦目の犬山特別で5馬身、今回のアレキサンドライトSでも再び5馬身の圧勝を披露した。
「折しも今日は中京で東海S(G2)もありましたが、この勝ちっぷりを見せられると、アメリカンシードが出走していても『もしかしたら……』と思える内容でした。残念ながら賞金的にフェブラリーS(G1)への参戦は難しそうですから、秋の飛躍に期待ですね。
陣営も次はおそらく重賞を視野に入れてくるでしょうから、そこでも圧勝するようならチャンピオンズCで上位人気に推される可能性があります」(競馬記者)
ルメール騎手はフェブラリーSをカフェファラオとのコンビで予定しているが、それ以上に手応えを感じたレースとなったに違いない。アメリカンシードがこのまま無敵の快進撃を続けるようなら、ダートの勢力図を一気に塗り替えても不思議ではないだろう。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRA武豊「秘密兵器」で世界進出か!? ダート2連勝「合計12馬身」ウワサの大器が今週2021年初戦
JRA C.ルメール「上でもやれる」アメリカンシード楽々「5馬身差」の圧勝! 各場ダート戦を席巻するエーピーインディ系に「超・大物」誕生の予感
JRA松山弘平「持ったまま」外国産馬アメリカンシード「初ダート」で激変! コンビの勢いそのままに「7馬身差」の圧勝劇!
【川崎記念(G1)展望】JRA最優秀ダート馬チュウワウィザード「回避」も、オメガパフューム「1強」にはならず!? 今年は“9年間勝利なし”南関勢も侮れない!?
JRA【シルクロードS(G3)展望】昨年の高松宮記念(G1)で“ハナ差接戦”も直線で明暗……モズスーパーフレアVSクリノガウディー!ラウダシオンの巻き返しにも期待!