GJ > 競馬ニュース > レシステンシアに襲い掛かる「早熟説」
NEW

JRA阪急杯(G3)レシステンシアに襲い掛かる「早熟説」……2016年“最強世代”2頭も陥った“運命”とは

【この記事のキーワード】,

JRA阪急杯(G3)レシステンシアに襲い掛かる「早熟説」……2016年最強世代2頭も陥った運命とはの画像1

 28日、阪神競馬場では阪急杯(G3)が開催される。2019年12月の阪神JF(G1)で、圧巻のレコード勝ちを収めたレシステンシア(牝4歳、栗東・松下武士厩舎)は、1年2か月ぶりの勝利を狙う。

 昨年は、始動戦のチューリップ賞(G2)で単勝1.4倍の断然人気を裏切り3着に敗れると、桜花賞(G1)とNHKマイルC(G1)でも1番人気を裏切り、連続2着。ただし、非凡なスピードと逃げ馬らしからぬ安定感で、その実力を見せつけた。しかし、骨折明けのマイルCS(G1)では本来のスピードを活かす逃げを打てず、初めての着外となる8着に敗れた。

 今回は2歳時のファンタジーS(G3)以来となる1400m戦。中間の追い切りでは好タイムを連発し、気配は上々。1ハロンの距離短縮がプラスに働けば、デビュー3連勝を飾った頃の輝きを取り戻す可能性は十分あるだろう。

 血統的にも勢いがある。先月には1歳下の半弟グラティアスが京成杯(G3)を勝ち、デビュー2連勝でクラシックに名乗りを上げた。姉として、そしてG1馬として弟には負けられないところだ。

 しかし、その血統がレシステンシアの復活を阻むことになるかもしれない。

「レシステンシアという馬名は、母マラコスタムブラダの生まれ故郷アルゼンチンの州都の名前が由来になっています。つまり、レシステンシアは、日本でも勢力を伸ばしている、いわゆるアルゼンチン牝系ということになります。日本では10年ほど前から、繁殖牝馬を次々とアルゼンチンから輸入し、G1馬を出すなど存在感を見せています。

例えば、2016年の牡馬クラシック戦線を賑わせた“最強世代”のサトノダイヤモンドの母マルペンサはアルゼンチン産。同世代でダービー馬のマカヒキは、祖母リアルナンバーがアルゼンチン生まれです。他にも、3年前に阪神JFを勝ったダノンファンタジーがアルゼンチン牝系です。3頭は、いずれも2~3歳春にG1を勝ちましたが、古馬になってからは苦戦が続き、G1制覇には至っていません」(競馬誌ライター)

 他にも、デビュー4連勝で2010年の日本ダービー(G1)に挑んだペルーサも母がアルゼンチン産。つまり、アルゼンチン牝系は総体的に早熟傾向が強いといえるだろう。

 レシステンシア自身は3歳秋のマイルCSで敗れたが、早熟と判断するのは早計だ。しかし、半兄ミッキーブラックはデビュー2連勝を飾るも、その後は鳴かず飛ばず。障害に転向した4歳夏に勝利を挙げたが、キャリアのピークは明らかに2歳の時だった。

 2歳時に3連勝で女王に輝いたレシステンシア。未勝利に終わった2020年を経て、試金石といえる一戦で「早熟説」を覆すことはできるだろうか。

JRA阪急杯(G3)レシステンシアに襲い掛かる「早熟説」……2016年“最強世代”2頭も陥った“運命”とはのページです。GJは、競馬、, の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

23:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
  2. 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも「鞍上未定」の怪…レース当週C.ルメール復帰予定、何かしらのサプライズも?
  3. 三浦皇成「これはモノが違う」悲願のG1初制覇が目前で霧散…「今後、ダート界を引っ張る馬になってほしい」宿敵レモンポップへ1年越しの挑戦状
  4. 藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着
  5. 「シャンパンカラーが勝つよ」昨年のNHKマイルCで9番人気の激走を見抜いた“凄腕”が指定したのは、ジャンタルマンタルでもアスコリピチェーノでもないまさかの激走穴馬
  6. 「信じた俺がアホ」天皇賞・春(G1)大本命テーオーロイヤル優勝も「自信の1点勝負」は空振り…藤田伸二氏が前夜に感じ取っていたドゥレッツァの危険な前兆
  7. 大躍進の「若手騎手」が日本ダービー初騎乗へ!「因縁」川田将雅ジャンタルマンタルはNHKマイルCへ…武豊シュガークンに迫る末脚で優先権獲得
  8. 天皇賞・春(G1)テーオーロイヤルだけじゃない! 皐月賞「大逃げ」メイショウタバル、高松宮記念1番人気ルガルなど「個性派の宝庫」三嶋牧場がスゴイ
  9. JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
  10. どれだけハズレても我々は「バッターボックス」に立たせてもらえる! 悔いを残したくないからこその大ダメージ…競馬と後悔の実に深い繋がり【徒然なる神のくず競馬トーク】