
【徹底考察】有馬記念(G1) マリアライト「昨年は大外枠から惜しい4着。宝塚記念のような『真価』を発揮するために必要な『爆薬』の存在とは」

『考察』
今年の宝塚記念でドゥラメンテ、キタサンブラックを破り「女傑」と呼ばれる存在にまで上り詰めたマリアライト。そんな牝馬の枠を超えた存在にとって、前走のエリザベス女王杯(G1)は、まさに負けられない戦いだった。
ところが蓋を開けてみれば、1番人気に押されながらも伸びを欠いて6着惨敗。
陣営にとって悔しい敗戦となったが、今回はこの前走を取り上げるつもりはない。理由は2つ。1つは勝ったクイーンズリングの上がり3ハロンが33.2秒となるような高速馬場は、根本的に本馬に向かない可能性が高いこと。
そして2つ目は、陣営がエリザベス女王杯の最大の敗因を「1コーナーで大きな不利があったこと」と口を揃えているからだ。
本馬の高速馬場への適性はともかく(おそらく低いが)、前提として今回の有馬記念が、前走のエリザベス女王杯と同じような高速馬場で行なわれる可能性は著しく低い。
今回は芝のコンディションが上がらない冬の開催で、ましてや3日開催の最終日。昨年の有馬記念の上がり最速は34.4秒で、今年も大差ないコンディションで行なわれるだろう。昨年、本馬は大外枠から4着に好走している。適性に問題はなく、着目すべきは昨年の有馬記念だ。
今年と同じ、フルゲートの16頭立てで行なわれた昨年の有馬記念。1番人気はゴールドシップだった。2番人気にラブリーデイ、3番人気に3歳馬のリアファルと、今から考えればちょうど勢力図が替わる一戦だった。
後の新興勢力の一頭となるマリアライトは12番人気。前走、エリザベス女王杯を勝ってはいたものの、大外枠も嫌われて穴馬の一頭に過ぎなかった。
レースは、菊花賞馬として出走した3歳のキタサンブラックが逃げて、リアファルがそれを追いかける展開。
大外からのスタートだったマリアライトは、積極果敢にその直後に付けていた。また、そこには結果的にワン・ツーするゴールドアクターとサウンズオブアースの姿もある。ラブリーデイは中団のやや前、出足がつかなったゴールドシップは最後方からの競馬となった。
1000mの通過は推定62.4秒。もしも今年のキタサンブラックに、このペースを許せば簡単に逃げ切られてしまうほど前には楽なペースだ。では、何故このような極端に緩い流れでキタサンブラックが敗れたのか、そしてタフな流れを好むマリアライトが何故好走できたのか。
それは最後方にいたゴールドシップが、向正面からの超ロングスパートを開始したからだ。
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