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JRA「頭の中を見てみたい」武豊ですら手を焼いたエアシャカール! 天皇賞・春(G1)テイエムオペラオーを倒して挑んだ大一番、「最弱」といわれた二冠馬のあくなき挑戦

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JRA「頭の中を見てみたい」武豊ですら手を焼いたエアシャカール! 天皇賞・春(G1)テイエムオペラオーを倒して挑んだ大一番、「最弱」といわれた二冠馬のあくなき挑戦の画像1

 今年もまた古馬最高峰の長距離決戦・天皇賞・春(G1)が行われる。昨年は有馬記念(G1)から直行したフィエールマンが1番人気に応えて連覇を達成した。

 同馬以外にもメジロマックイーン、フェノーメノ、キタサンブラックなど多くの名馬が勝ち馬に名を連ねている。重賞8連勝で年間無敗を誇り、世紀末覇王といわれたテイエムオペラオーが連覇した2001年。完全無欠の王者に戦いを挑んだのがエアシャカールだ。

 98年の牝馬クラシックで活躍したエアデジャヴー(エアスピネルの祖母)の2歳下の半弟エアシャカールは武豊騎手を背に99年の10月に東京でデビュー。2歳時は4戦2勝と目立った存在ではなかったが、皐月賞(G1)と同じ中山芝2000mのホープフルS(OP・当時)と弥生賞(G2)での好走を評価され、クラシック初戦を2番人気で迎えた。

 最後の直線で先に抜け出した1番人気のダイタクリーヴァをゴール前で捉えてG1初制覇を果たす。次走の日本ダービー(G1)では1番人気に支持されたものの、念願のダービー初勝利に執念を燃やした兄弟子・河内洋騎手が手綱を執ったアグネスフライトの強襲に遭う。

「河内の夢か!豊の意地か!どっちだぁー!!」という名実況が生まれたこのレースは、わずか7cm差でアグネスフライトが勝利を手にし、エアシャカールは二冠を逃してしまった。

 その後、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)5着を挟み、国内復帰戦の神戸新聞杯(G2)に出走したものの、上がり馬フサイチソニックを前にライバルのアグネスフライトは2着、エアシャカールも3着と共に敗れてしまう。

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「気性面で成長が見られない」とコンビを組んだ武豊騎手を悩ませたのがエアシャカールの激し過ぎる気性だった。右へ寄れる癖もあり、このレースでも直線では内へ内へと行きたがり、まともに追うことが出来なかった。

 本番でも課題を残したが、続く菊花賞(G1)で武豊騎手は、内へとササるエアシャカールをラチ沿いピッタリに走らせる奇策で「悪癖」を封印。トーホウシデンとの叩き合いを制して二冠目を手に入れた。まさに天才といわれる武豊騎手の好騎乗が光る勝利だったといえるだろう。

 その一方で、世代レベルが低いのではないかという声が囁かれ始めたのもこの頃。古馬と初対決となったジャパンC(G1)で3番人気の評価を得たものの、ひとつ上の世代であるテイエムオペラオーに歯が立たずに14着と大敗。ライバル・アグネスフライトも13着と、ダービーの1着2着が揃って通用しなかったことも評価を急落させた。

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