元JRA細江純子さん「良い頃と比べると……」天皇賞・春(G1)カレンブーケドールに辛口ジャッジ!? 国枝栄調教師が「何とも言えない」語る不安点とは
2日に阪神競馬場で行われる天皇賞・春(G1)。カレンブーケドール(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)には1953年のレダ以来となる68年ぶりの牝馬制覇が懸かっているが、それ以上に「カレン軍団」にとっても春の盾は悲願だろう。
2016年の天皇賞・春に挑んだカレンミロティックは、前年に10番人気の低評価を覆して3着に好走するなど、この舞台を得意としていた。この年の天皇賞・春は、本馬にとってもG1制覇のキャリア最大のチャンスだったといえるだろう。
しかし、カレンミロティックはゴール前でキタサンブラックと熾烈な叩き合いを演じたものの、最後はハナ差だけ競り負けてしまった。2頭の着差はわずか4㎝だったという。
あれから5年。悲願に挑むカレンブーケドールは、かつてのカレンミロティック以上の実績馬だ。通算14戦でわずか2勝。2着が7回もある勝ち味が遅い存在だが、歴戦のG1戦線で5着以下に敗れたことがない実績はここでも最上位の1頭だ。
だが、そんなカレンブーケドールの状態面はイマイチなのかもしれない。『netkeiba.com』の『プロが指南するパドック診断』を担当した元JRA騎手の細江純子さんが本馬の馬体を見た率直な感想を語っている。
「ちょっとモサッとした作りに見え、良い頃と比べると、重たさを感じるようにも……」
詳細はぜひ同サイトをご覧いただきたいが、細江さんはカレンブーケドールの太目感を指摘すると、さらに「毛ヅヤに関しても、もうワンランクアップできそう」と状態面に疑問を持っているようだ。
写真は4月21日に撮影された物であるものの、毎週日曜日の競馬中継を行っている『みんなのKEIBA』(フジテレビ系)でもホースコラボレーターとして出走馬のパドック診断を担当している細江さんの指摘だけに、やはり気になるところだ。
「今回はカレンブーケドールにとって、初の阪神遠征になります。国枝調教師も『これ(輸送)ばかりは何とも言えない』と話していましたし、やや太めに見えるのは輸送を考慮してものかもしれません。
ちなみに同じ関西でも京都では秋華賞(G1)、京都記念(G2)ともに2着と結果を残しています。厳密に言えば今回の阪神輸送が“最長”になりますが、そこまで気にする必要はないのかも」(競馬記者)
記者曰く、美浦の坂路で行われたカレンブーケドールの最終追い切りは非常にいい動きだったという。渋滞が発生しやすいゴールデンウィークの輸送は少し気になるが、関東馬は近10年で4勝と善戦、勝率や連対率は関西馬よりも優秀だ。
「ただこの馬のパドックでのポイントは、トモ。良い時は前肢と連動したトモの入りとなるので、当日はそのあたりのチェックが重要かと思えます」
そうカレンブーケドールのチェックポイントを語っている細江さん。ここで合格点が出るようなら、68年ぶりの快挙を期待していいのかもしれない。
(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。
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