JRA【新潟大賞典(G3)展望】異例の豪華メンバー集結! 金子真人オーナー「良血2頭出し」ボッケリーニ&ポタジェに、アルアイン全弟が参戦!
NHKマイルC(G1)と同日の9日には、新潟競馬場で新潟大賞典が行われる。過去10年で1番人気が一度も勝っていない荒れるハンデ重賞に、今年は良血馬がそろった。
注目は金子真人オーナーが送り込む2頭の良血馬。1頭目は、半兄にG1・2勝のラブリーデイがいるボッケリーニ(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)だ。
新馬戦こそ6着に敗れたが、それ以降は12戦連続4着以上という安定感を誇る。重賞初挑戦となった2走前の中日新聞杯(G3)では55kgのハンデを活かし、シゲルピンクダイヤらを競り落とした。
前走の小倉大賞典(G3)は1番人気に支持され、重賞2連勝を期待されたが、テリトーリアルにハナ差及ばず2着に敗れた。前走からしっかり間隔を空けて、3度目の重賞は再びローカルのハンデ戦となった。
兄のラブリーデイは、5歳春に鳴尾記念(G2)で勝利を飾り、宝塚記念(G1)制覇を遂げた。その後も天皇賞・秋(G1)を勝つなど、中距離路線で長く活躍。その兄が急成長した5歳春にスターへの階段を駆け上がれるか。
金子オーナーが送り出す2頭目は半姉がルージュバックというポタジェ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。ちょうど1年前にはデビュー3戦目でプリンシパルS(G1)に出走。日本ダービー(G1)の権利獲りを狙ったが、惜しくも2着で、ダービー出走の夢は叶わなかった。
その後はすぐに1勝クラスを勝ち上がると、約半年間で怒涛の4連勝。3月の金鯱賞(G2)で重賞初挑戦を果たした。
デアリングタクトが一本被りの人気を集めるなか、ポタジェは6番人気。ハイレベルなメンバーがそろった一戦で、さすがに荷が重いとみられたが、ギベオン、デアリングタクトに次ぐ3着でポテンシャルの高さを見せた。金子オーナーとしては、良血馬の2頭出しで少なくとも1頭は宝塚記念には送り込みたいところだろう。
良血という意味ではダノンマジェスティ(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)も負けていない。
全兄は皐月賞と大阪杯を勝ったアルアイン。ダノックスが2億円を超える高額で取引した期待馬もすでに6歳を迎えた。
3歳時にはきさらぎ賞(G3)9着、青葉賞(G2)8着と重賞では通用せず。3歳夏に1000万下クラス(現2勝クラス)を勝った後は脚部不安で2年4か月もの間、戦列を離れていた。
6歳目前の昨秋にようやく復帰すると、3勝クラスで連続2着。前走の但馬S(3勝クラス)で2年8か月ぶりの勝利を収め、念願のオープン入り。3年ぶりとなる重賞に挑戦する。
昨秋の長期休養明けの一戦でポタジェとクビ差の接戦を演じているように、そのポテンシャルは上位。6歳ながらキャリア8戦と使い減りしていない分、まだ伸びしろも期待できる。好調の和田竜二騎手とのコンビで重賞初勝利を狙う。
この他には、昨年のこのレースを10番人気で制したトーセンスーリヤ(牡6歳、美浦・小野次郎厩舎)、同じ舞台設定の新潟記念で僅差の3着があるサンレイポケット(牡6歳、栗東・高橋義忠厩舎)も有力候補。
昨秋の福島記念(G3)を制したバイオスパーク(牡6歳、栗東・浜田多実雄)、19年アルゼンチン共和国杯(G2)覇者のムイトオブリガード(牡7歳、栗東・角田晃一厩舎)はともに近走不振からの脱却を図る。
良血馬がその素質を開花させるのか。それとも実績馬が意地を見せるのか。荒れるハンデ重賞の新潟大賞典は9日15時20分に発走を予定している。
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