GJ > 競馬ニュース > 減量特典が「諸刃の剣」になる若手騎手たち
NEW

JRAは「時代」に即してない? 早くも「減量失敗1号」70年間で平均身長10cmアップも斤量はそのまま……減量特典が「諸刃の剣」になる若手騎手たち

【この記事のキーワード】, ,

JRAは「時代」に即してない? 早くも「減量失敗1号」70年間で平均身長10cmアップも斤量はそのまま……減量特典が「諸刃の剣」になる若手騎手たちの画像1

 先週1日、西谷凜騎手が新潟1Rで騎乗馬ビートザオッズの斤量51kgに体重を調整することができず、脱水症を発症したため乗り替わりとなった。この騎手変更の制裁として、15、16日の開催2日間の騎乗停止処分が科された。

 今年3月にデビューしたばかりのルーキーとなる西谷凜騎手。新人の体重制限といえば、176cmと一般的にも長身にあたる松本大輝騎手が心配されているが、そんな“超大型新人”を差し置いての“減量失敗1号”に、一部関係者などの間では「5月病」などと揶揄する声もあるようだ。

 ただ、栗東のトラックマンの話によると「父親も背が高く170cm以上あって、本人も3kg減で騎乗する間は減量に苦労するだろうと思われていた矢先だった」と話している通り、西谷凜騎手も166.5cmとジョッキーの中では大柄な部類に入る。

 実際、本件の前にも減量が上手くいかずに制裁金1万円の処分を受けていた西谷凜騎手。師匠の谷潔調教師からも「父親も大きいから体重管理は注意するように、無理し過ぎて体調を崩したりしないように気をつけなさい」と注意があったようだが、今回はまさにそんな悪い予感が的中した結果となったようだ。

JRAは「時代」に即してない? 早くも「減量失敗1号」70年間で平均身長10cmアップも斤量はそのまま……減量特典が「諸刃の剣」になる若手騎手たちの画像2
岩田望来騎手 撮影:Ruriko.I

「先週のスイートピーSをタガノパッションで勝って、オークスの切符を手にした3年目の岩田望来騎手もデビュー当初は体重調整に失敗し、体調不良として何度も急遽の乗り替わりがありました。

彼ら新人騎手の多くは18、9歳ですから、まだまだ成長期。2年目の泉谷楓真騎手は見た目でわかるほどデビュー当初よりも身長が伸びていますし、5年目の坂井瑠星騎手も年々大きくなっている印象があります。

身体が成長して身長が伸びれば当然、その分体重には気を付けなければなりませんし『減量特典はありがたいけど、体重調整には気を付けないと』という若手騎手も最近では珍しくなくなってきています。

こういった体重調整のトラブルは101勝以上して減量特典がなくなるまでの若手騎手を中心に、今後も増えていくと思いますね」(栗東トラックマン)

 まだ実績のない新人や若手騎手は、1鞍でも多く乗って経験を積みたい立場。当然ながら騎乗依頼を簡単に断ることはできず、例え体重的に厳しい斤量であっても実績のない騎手を指名してくれた馬主や陣営の気持ちを思えば、なおさら断ることなどできないという。

 ただ逆に言えばそういった風潮が、今回のようなトラブルを引き起こしている側面もあるようだ。

「もし減量を理由に騎乗依頼を断ろうものなら『新人のくせに減量も出来ないなんて情けない』『依頼を断るなんて生意気だ』と受け取る関係者もいますから。競馬村は狭いところですし、そういった悪い噂はあっという間に広がったりするもの。最近は大きな子も増えましたし、減量特典が諸刃の剣のようになっている騎手もいます」(同)

 そんな中、関係者や識者の間で年々声が大きくなっているのが、斤量基準の見直しだ。

JRAは「時代」に即してない? 早くも「減量失敗1号」70年間で平均身長10cmアップも斤量はそのまま……減量特典が「諸刃の剣」になる若手騎手たちのページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
  2. クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
  3. 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
  4. 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
  5. C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
  6. エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
  7. 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
  8. 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
  9. 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
  10. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛