JRA グランアレグリアVSコントレイルが秋の天皇賞(G1)で激突!? 「2000m勝てる」C.ルメール&藤沢師も手応え、真の最強馬対決に求められる条件とは

16日、東京競馬場で行われたヴィクトリアマイル(G1)を快勝したグランアレグリア(牝5、美浦。藤沢和雄厩舎)。昨年は熱発で無念の回避となったレースだが、まるで追い切り替わりのようなワンサイドゲームで、2着ランブリングアレー以下をまったく寄せ付けなかった。
この勝利によってグランアレグリアは自身のG1・5勝目を挙げるとともに、史上初となる古馬マイルG1の完全制覇(2021ヴィクトリアマイル、2020安田記念&マイルCS)も達成した。
手応えにまだ余裕を残しながらの楽勝に、同馬を所有するサンデーレーシング代表・吉田俊介氏も「こんなに離すとは……」と驚きを隠せない。
4馬身差での勝利は、奇しくも昨年の勝ち馬アーモンドアイと同じ。9冠馬の背中はまだまだ遠いが、次走に予定の安田記念を制するようなら6勝となり、秋の9冠も夢ではない。陣営が今年の大目標として掲げている秋の天皇賞(G1)に向けても、同じ東京の舞台で負けられない戦いが続く。
そこで気になるのは、やはりマイルから距離が2F延びる2000mへの対応だ。大阪杯(G1)に出走したのは、秋の盾を見据えての試走という意味合いもあっただろうが、レイパパレの前にグランアレグリアは4着と敗退。キャリア最長距離の克服とはならなかった。
その一方、敗れたとはいえグランアレグリア陣営に、悲観的なムードが漂っていなかったことも確かだ。3着コントレイルとはわずかクビ差、サリオスにはしっかりと先着している。
レース後にルメール騎手が「しょうがないです。休み明けでこういう馬場は大変でした。良馬場の2000mなら問題ないと思います」とコメント。「距離」よりも「馬場」が向かなかったニュアンスで敗戦を振り返った。
当然ながらヴィクトリアマイル後にも秋の大一番に向けての質問がされた訳だが、ルメール騎手は「良馬場なら」という条件つきで、藤沢和調教師も「距離は持つ」とジャッジした。ヴィクトリアマイルの勝利でより「距離克服」の自信を深めたということだろう。

これに黙っていられないのが無敗の三冠馬コントレイルだ。確勝を期した大阪杯で3着と不覚を取ったものの、なんとかグランアレグリアには先着。福永祐一騎手も「グランアレグリアには競り勝ってくれた」と、ライバルを意識したコメントを残していた。
「大阪杯当日は良馬場で迎えたにもかかわらず、午後から集中的に降り続けた雨の影響で重馬場に急変。これによってスピードを求められるより、どちらかというと重の巧拙を問われるコンディションになったことが、上位人気馬の凡走に繋がったと見られています。
そのため、勝ち馬のレイパパレも含め、この結果だけで勝負づけが終わったと考えるのはまだ早いでしょう。秋の天皇賞は、できれば良馬場で2頭の対決を見たいですね」(競馬記者)
今度の舞台が阪神ではなく東京コースへと替わることは、抜群のコース相性を誇るグランアレグリア陣営が一歩リードしているかもしれない。
ただ、二度目の最強馬対決として盛り上げるにはグランアレグリアが安田記念、コントレイルが宝塚記念(G1)をそれぞれ勝利した上で、当日の馬場コンディションが良であることが条件となりそうだ。
ともに年内で引退が濃厚な2頭の最後の対決が、ドリームマッチとして実現することを期待したい。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
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