GJ > 競馬ニュース > コントレイル×エフフォーリア「極めて大きな違い」とは...  > 2ページ目
NEW

JRA 日本ダービー(G1)福永祐一が語った勝因と、安藤勝己氏が示唆した「掟破り」の連係プレー。無敗ソダシ惨敗に見た、コントレイルにあってエフフォーリアにないもの

【この記事のキーワード】, ,

「前半の位置取りが素晴らしかったし、ノースヒルズ勢が周りを固めたからね」

 昨年の日本ダービー直後、元JRA騎手のアンカツこと安藤勝己氏が自身のTwitterでコントレイルの勝因の1つとして示唆したのが、ノースヒルズ軍団の“連係プレー”だ。

 コントレイルを所有する前田晋二氏らノースヒルズ軍団は、無敗の皐月賞馬コントレイルを筆頭に、きさらぎ賞(G3)を勝ったコルテジア、京都新聞杯(G2)を勝ったディープボンドと3頭の有力馬を送り込んでいた。

 レースでは、その3頭がガッチリと布陣を組むと、最後の直線ではコルテジアとディープボンドが一足先に抜け出したところで、コントレイルが満を持してスタート。大本命馬が順調にレースを進め、あっさりと抜け出した。当時を記者が振り返る。

「競馬はあくまで全馬が全力で勝利を目指す公正確保が最重要なので、あまり大きな声では言えませんが、ノースヒルズ軍団にとっては完璧なレースだったのではないでしょうか。

内から好スタートを決めたコントレイルでしたが、主戦の福永祐一騎手が『2番手(コルテジア)の後ろに入れた、そこが大きかったですね』と話した通り、すぐにコルテジアがその前に出て、ディープボンドが外からぴったりと併走。

これがライバル陣営だったら、コントレイルと福永騎手にとってプレッシャーになりますが、同じ勝負服(正確には若干異なる)がすぐ近くにいたことで安心感があったと思います」(競馬記者)

 大本命馬がレースを勝ち切るには、持てる力を100%出せるかが最大の課題となる。逆に言えば、ライバルたちは“それ”をさせないように様々な駆け引きを行う。安藤氏が指摘した通り、コントレイルにはライバルたちを跳ね返す“仲間”がいた。

 その一方で今年の大本命エフフォーリアは、ノーザンファーム産のキャロットファームの所属馬だ。

「今年の日本ダービーにもノーザンファームの生産馬が数多く出走する予定ですが、キャロットファーム、サンデーレーシング、シルクレーシングといった主戦力の一口馬主クラブは、お互いが長年の覇権を争っている間柄。

実際に、先週のオークスでソダシを厳しくマークしたステラリアは社台レースホースの所属馬でしたし、残念ながら今年のエフフォーリアに、昨年のノースヒルズ軍団のような一体感は見られないでしょうね。同世代相手に実力が抜けていることは確かですが、2番人気だった皐月賞のようなスムーズなレースができるとは限らないと思います」(同)

「2400mで折り合いがポイントになると思う。調教でもリラックスして走れているし、何より賢い馬なので大丈夫だと思います」

『夕刊フジ』の取材にエフフォーリアへの信頼を語った横山武史騎手。能力を出し切れば勝利に最も近い存在であることは誰の目にも明らかだが、果たして待っているのはソダシか、コントレイルか――。

 今年も競馬の祭典が近づいてきた。(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

JRA 日本ダービー(G1)福永祐一が語った勝因と、安藤勝己氏が示唆した「掟破り」の連係プレー。無敗ソダシ惨敗に見た、コントレイルにあってエフフォーリアにないもののページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも【日本ダービー】武豊がキタサンブラック弟と挑む最多7勝目【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
  2. J.モレイラ、日本ダービー「本命」はレガレイラを破った4.5億円ホース!? 皐月賞2着コスモキュランダ乗り替わり発表から、鮮やかな優駿切符ゲット!
  3. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
  4. 【NHKマイルC】世代わずか「6頭」も驚異の高打率! ジャンタルマンタル、ノーブルロジャーの父に「第2のスワーヴリチャード」の期待
  5. 川田将雅「ルメール封殺」に絶賛の声! NHKマイルCを含む11戦8勝「川田祭り」で帰ってきたライバルに強烈な復帰祝い
  6. 「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
  7. 横山和生「謎」の降板にファンから賛否の声…朝日杯FSで無敗の主戦に非情采配
  8. C.ルメール「がっくり」まで繰り返さなくても!? 3歳マイル王ジャンタルマンタルが「あの名マイラーにそっくり」と話題
  9. 【ヴィクトリアマイル(G1)展望】武豊×キャロットFがナミュールで「17度目の正直」狙う! J.モレイラ×マスクトディーヴァとの一騎打ちか
  10. リバティアイランド、ドゥレッツァ「戦線離脱」に思うドゥラメンテの儚さ。そして思い出されるアグネスタキオンとの共通点