JRA「指示無視」M.デムーロ、武豊と共に「ルメール潰し」成功も最下位……調教師「ポジション取りが大事」も“実質”最後方からになった舞台裏

30日、東京競馬場で行われた日本ダービー(G1)は、4番人気のシャフリヤールが戴冠。3月の毎日杯(G3)からの直行という異例のローテーションで、ダービー制覇を目指すホースマンたちに新たな可能性を提示した。
一方、王道を歩んだ皐月賞馬のエフフォーリアがハナ差の2着、同レース3着だったステラヴェローチェがまたも3着と力を見せたことを始め、2着タイトルホルダーが6着、5着ヨーホーレイクも7着と皐月賞組が一応の格好をつけた印象だ。
そんな中、皐月賞を4着に好走しながらも最下位の17着に沈んだのが、アドマイヤハダル(牡3歳、栗東・大久保龍志厩舎)だ。
8枠15番という難しい枠からのスタートとなったアドマイヤハダルだが、大久保調教師は「センスのいい馬なので(枠は)どこでも。行く馬が外にいるので、ポジション取りが大事になる」と、鞍上のM.デムーロ騎手の手腕に期待を寄せていた。
しかし、レースでは、出だしからライバルたちについて行こうとせずに16番手。隊列から大きく離れたレッドジェネシスを除けば、実質最後方で1コーナーに飛び込んだ。
デムーロ騎手が勝負に出たのは、向正面だ。ペースが遅いと判断したディープモンスターの武豊騎手が後方から一気に前へ進出を開始すると、それに呼応するようにアドマイヤハダルも前へ。一時は先頭集団を射程圏に捉えたが……残念ながら見せ場はこれだけだった。
だが、この凡走には理由があるようだ。それは皐月賞4着馬が「単勝45.3倍の11番人気」という意外な低評価に甘んじたことに起因しているという。
「今年のダービーは1番人気のエフフォーリアはともかく、2番人気のサトノレイナスや3番人気のグレートマジシャンなど、皐月賞組より別路線組が評価されていました。
それでも皐月賞5着のヨーホーレイクが6番人気、2着のタイトルホルダーが8番人気とそれなりに評価されていましたが、そんな中で4着馬のアドマイヤハダルが11番人気と意外な低評価でした。ただ、これには訳があって……」(競馬記者)
記者曰く、アクシデントは日本ダービーの最終追い切りにあったという。
「この日、デムーロ騎手を背に栗東の坂路で最終追い切りを行ったアドマイヤハダルでしたが4ハロン58.4秒、ラスト13.4秒という遅い時計……。どうやらデムーロ騎手が意識的にセーブしたようですが、陣営の意図とは違っていたようで、慌てて異例の“おかわり”をすることになりました。
ちなみに2本目は助手が乗って4ハロン54.5秒、ラスト11.8秒。陣営は『(1本目が)軽過ぎたので2本追いに。いい動きでしたよ』と問題なしを強調していましたが、計算外だったのは間違いないでしょうね。周囲の関係者だけでなく、報道を知ったファンからも心配の声が聞こえていましたし、アドマイヤハダルが最終的に11番人気の低評価だったのは、この辺りが関係していたのかなと思います」(同)
そんな異例のアクシデントもあったからか、レースではロングスパートの玉砕戦法に出たデムーロ騎手。結果は最下位という最悪の結果だったが、その“被害”に遭ったのが2番人気サトノレイナスのC.ルメール騎手だった。
「3コーナーで外から来られてしまったので、馬が走る気になってしまったのが痛かった。(スパートが)早過ぎる競馬」
レース後、そう悔しさを露にしたルメール騎手。チグハグな競馬をしてしまったデムーロ騎手だが、結果的には長年のライバルを苦しめることには成功したようだ。(文=銀シャリ松岡)
<著者プロフィール>
天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。
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