
ついに待望の「ストライク」をゲット!? 姉は米国「2歳女王」、セレクトセール2億円超の良血馬が、オーナー初預託の名門・友道厩舎からデビュー
今週から3週間にわたって開催される夏の小倉開催。7月4日には芝1800mの新馬戦が組まれている。
日本ダービー(G1)2勝、今年も同レースに管理馬を2頭出走させた名門・友道康夫厩舎から、期待馬フィデル(牡2歳)がデビューする。父ハーツクライ、母ラッキートゥビーミー。2020年のセレクトセールで2億900万円(税込)にて落札された超高額馬だ。
デビュー戦でコンビを組む予定の川田将雅騎手を背に、1週前追い切りでは高額に違わぬ抜群の動きを披露。栗東のCWコースで今週のラジオNIKKEI賞(G3)に出走するジュンブルースカイなど年長馬2頭と併せられ、堂々の最先着を果たしている。
友道師は「動きは良かった。跳びが大きくてハーツクライ産駒っぽい感じ。距離は1800~2000mくらいが合いそう」と高評価。来年のクラシックに向けて、そして師はダービー3勝目へ、本馬にかかる期待は非常に大きなものと言えそうだ。
また本馬に対して誰よりも期待をかけているのが、フィデルの馬主である杉野公彦オーナーであることは想像に難くない。
杉野氏は大型アミューズメント施設『ラウンドワン』などを運営する、株式会社ラウンドワンの代表取締役社長。馬主としては2019年7月に所有馬サンデーパームスでJRAデビューを果たし、翌20年2月にサンデーミラージュでJRA初勝利を挙げている。
初勝利の際、杉野氏は「ホッとしました。今後は大きなレースを勝てるような馬と出会えれば」とコメントを残し、馬主デビューした19年からセールで次々と高額馬を落札している。
19年のセレクトセールでは、オークス馬シンハライトの甥であるサンデーアーサーを2億9160万円、エタリオウの半弟サンデージャックを1億8360万円、秋華賞馬アヴェンチュラやオークス馬トールポピーの甥にあたるサンデールーカスを1億6200万円(全て税込)で購入。
3頭合わせると総額6億3720万円のまさに“爆買い”であったが、現時点で競走成績はサンデージャックが未勝利戦で挙げた1勝のみ。獲得した総賞金は710万円で、トータルすると6億3010万円のマイナスだ。
現2歳世代を含めると現時点の所有馬は全部で9頭おり、購入総額は11億2240万円なのに対し、獲得総賞金は7666万6000円。10億4573万4000円のマイナスとなっている。そろそろラウンドワンらしい“ストライク”が欲しいところではないだろうか。
「フィデルは16年にアメリカのBCジュベナイルフィリーズ(G1)を制した2歳女王、シャンパンルームの半弟になります。高額馬を多数所有している杉野氏ですが、重賞勝ち馬のきょうだいを所有するのは意外にも初めてであり、また友道厩舎に預けるのも初となるようです。
既に結果を出している馬のきょうだいであり、活躍馬の宝庫とも言える友道厩舎となれば、相当の活躍が期待できるかもしれません」(競馬記者)
フィデルにはデビュー戦を難なく突破してもらい、杉野氏には“ダブル”や“ターキー”を狙える素質馬が今後も現れることに期待したいところである。(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
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